「商品を売る」のではなく、「文化を育てる」
この言葉を、私はよく使います。
でも、この二つは、何が違うのでしょうか。
商品を売るのは、物質空間での営み。
文化を育てるのは、情報空間での営み。
抽象度が、違うのです。
「文化を育てる」とは、継承し、守り、伝えていく作業です。
私は、この仕事そのものを愛しています。誇りに思っています。
私がこの視点を持つようになったのは
自分がやっている仕事が、自分が思っている以上に、文化を背負っていると気づいた時でした。
それを継承しなければならないと、思った時。
具体的に言えば、先代・麻田利一の多大なる功績を、自らが知った時です。
そこに、深い感謝を感じた時から
私の仕事は、商品を作ることから、文化を育てることへと、変わりました。
なす麻利漬において、「文化を育てる」は、どう実践されているか。
それは、麻田利一のイズム、そして京都賀茂イズム(賀茂トライブ)を、丁寧に受け継ぐこと。
ただ、形を真似るのではなく、その根にある精神を、受け取り、次へ渡していくこと。
クリエイティブディレクターとして、クライアントと「文化を育てる」
それは、まず、クライアントの事業の根にある理念を探し出し、共有し、それを表現していくことです。
表層のデザインではなく、その奥にある「なぜ、それをやるのか?」を掘り起こし、形にしていく。
「文化」とは、私にとって、何か。
それは、道です。
Tao(タオ)であり、ON THE ROAD (道の上)です。
そこには、メインストリートもあれば、サブストリートもある。
大きな流れもあれば、小さな流れもある。
でも、どの道も、誰かが歩いてきた道であり、誰かがこれから歩く道です。
私がこの記事で語りたいのは
自分の道、Tao、ON THE ROAD を、発見すること。
つまり、自分の好きなことに邁進することの大事さ。
商品を売ることを目的にするのではなく、
自分が心から愛せるもの、誇りに思えるものを、丁寧に育てていくこと。
それが、いつか、文化になる。
そして、その文化が、また誰かの道を照らす。
『文化を育てることは
時間のかかる、地道な営みです。
でも、その営みこそが、
私たちが、次の世代に残せる、最も美しい贈り物だと思うのです。』