感想校正はこんな風にお伝えしてます!

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最初、ココナラでは、小説を拝読し、キャラクター描写や話の展開、構成などいくつかの方面から感想を書かせていただき、作者さんから事前に頂いたご質問に答えるという流れでした。

ですが、事前に頂くご質問などで特に多かったのが「説明しすぎて文章が固くないか?」「この表現できちんと読者に伝わるか?」「説明が少なすぎて展開が唐突すぎないか?」というような、文章そのものに関するものが多いことに気づき、途中から校正メインのコースをサービス内容に追加しました。

するとその後、9割近い方が校正メインのコースを選んでくださいました。

そして今のところ全員が、好意的かつ前向きに受け止めてくれました。

これはちょっとびっくりしましたし、なおかつ、とても嬉しいことです。 

なぜなら、校正となるとどうしても何かしらの指摘や問題の提起となってしまうので、仕事での経験上、嫌な人はめちゃくちゃ嫌がるからです(仕事だと本人は嫌だけど上司に言われてしぶしぶ…みたいな人もたくさんなので…)

ココナラの依頼主の方たちは、私が送った感想や校正を読み、ご自身で咀嚼してきちんと答えを出された旨も教えて下さるので、こちらとしてもやりがいを感じられ、本当に有難いことです。

実際、ココナラで校正と言ってどんなことを伝えているのか。
依頼主の文章と校正内容は明かせないので、よくご指摘させていただいている内容を列挙してみました。

句読点、句点
個人の文章のリズムに深くかかわる部分なので、基本はあまり変更を促すことはしません。ただ、下記の文章のように
太郎は背後から花子の肩にトントンと叩こうと手をあげたが花子は太郎の存在に気づかずにその場からすたすたと立ち去ってしまったので太郎の手はただそこに浮いただけになってしまった。
とても長くて誤解を招きやすい、句読点や句点を添えることで解決するような文章には

太郎は背後から花子の肩をトントンと叩くため手をあげた。しかし花子は太郎の存在に気づかず、その場からすたすたと立ち去ってしまった。おかげで太郎の上げた手は、ただそこに浮いただけになってしまった。
このような書き換え案を添えてお知らせします。

段落
これもあまり触れません。が、文章全体のリズムに迷いがあるという方や、段落のルールに不安があると事前にお知らせくださった方には、積極的にお知らせします。また、明らかに話題が変わったのにひとまとめになっている場合にもお知らせしています。

表現の追加
事前に「表現できているか、表現が十分か不安」「展開に唐突感がないか不安」というようなお話があった場合は、追加案を提案します。
例えば下記のような単調な文章
女は美しかったので、男は見惚れた。女は立ち去った。男はその背を見ているしかなかった
これを前後の展開などともすり合わせながら
女は見惚れるほど美しかった。歩を進めるたびに、全身から光を発するようだった。あまりのまばゆさに当てられた男は、ただただ呆然とその背を見送るしかなかった。
のように追加表現を提案します。

展開案
表現の追加と似ています。いくつか文章を付け足して、自然な展開ができるよう別案を出します。

主語との関係
主語とその後の文章の関係がずれていたり、違和感がある時は、お知らせします。
例えば
曲がり角に現れた幽霊を子供たちは見て腰を抜かした。
別に上記でも間違いはありませんが、これをもう少しわかりやすくなるよう
曲がり角に現れた幽霊を見て子供たちは腰を抜かした。
のように別案を出したりします。

視点
いわゆる「一人称」「三人称一次元視点」「神視点」です。
例えば書き出しが「三人称一次元視点」なのに途中で「神視点」になっているような場合はお知らせします。
ですがこれは(特に「三人称一次元視点」と「神視点」は)あまり厳密に区別できるものでもないので、小説全体を読んで気になるところだけお知らせする程度です。
最初から「視点に不安がある」という方には、「三人称一次元視点」と「神視点」の書き分け案などもお知らせします。

前後の文章
意外と文章を入れ替えるだけで、キャラクターの動きがスムーズになる場合もあり、そういう時はお知らせしています。
例えば
「パソコン使わせてよ」妹にそう言われて、僕は椅子から立ち上がった。妹が嬉しそうにそこへ座る。「いいよ」
例文が酷すぎて状況が分かりにくいのですが、本当はこの文章は以下のように言いたいのです。
「パソコン使わせてよ」妹にそう言われて、「いいよ」と僕は返した。僕は椅子から立ちあがった。妹が嬉しそうにそこへ座る。 
こうやって、書き換え案を提案します。

終わりに
このほかにも、複数人の会話で誰が誰の台詞を言っているのかわかりにくい部分や、誰の心情かわかりにくい部分など、色々とお知らせさせていただくことがあります。
ココナラではその人の一番気になっている部分を重点的に見ておりますので、事前に言ってもらえると本当に助かります。
今回あげた例文は私が即興で作ったので、どれも最悪すぎて酷いとすぐわかるものですが、意外と小説を書いていると、自分では気が付かないうちにこういった傾向の文章を書いてしまいがちです。
自分の脳内にはすでに大体の内容が入っているので、多少の違和感に自分で気づくのは難しいのです。
だからこそ誰かに読んでもらい、違和感を指摘してもらうのはとてもいい学びになります。小説ではないですが、私も報告書などをよく校正してもらってました。
私も上記の本や仕事の中でまだまだ勉強中ですが、今後もいろんな分野でそういうお手伝いが、多少なりでもできれば嬉しいです。

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