初心者のセラピストが犯しがちな間違い

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コラム
カウンセラーやセラピストを目指しているという初心者の人が、治療において犯しがちな間違いの一つとして、患者の症状を取り去ることができたものの、患者にまた別の症状が現れてしまったというものがあります。

例えば疼痛の症状に悩まされていた人が行動療法によって疼痛を取り去ることができたものの、今度はうつ病になってしまったというようなケースです。

このようなケースはセラピストが見立てを間違っていたということに起因します。

問題は疼痛の症状であると考えたわけですが、実は疼痛という症状は患者の自己憐憫の気持ちにとって重要なものであったということです。患者自身の無意識の苦しい、自分は何て惨めなんだ、というような自己意識や経験への後悔、罪悪感といったものを無視してしまったために、特定の症状がまた別の症状に変わっただけという結果になってしまったわけです。

私はこのようなケースを音色が変わっただけと呼んでいます。

では全てのセラピーが症状ではなく、患者の無意識にのみ焦点が当てられるべきかと言うとそうではないと思います。

だいたい差し迫った問題から取り組む方が患者自身にとっても取り組みやすいという場合が多いからです。

ですから良いセラピストになりたいのなら目の前の症状への対処と患者自身の無意識に形成された深い心の闇に同時にアプローチしていくやり方が必要です。





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