『個別の授業で面と向かっては言いにくい話をコラムにしています。言いにくいワケは、生徒さんは1人1人状況が異なり、一般論のアドバイスがつねに当てはまるとは限らないからです。
ですのでタイトルも「ひとり言」。本コラムの内容に有効性があるかと問われれば、私自身の中学受験や長年の指導で実践を心がけ、結果を出してきた事実を挙げるのみです。』
国語力アップに読書は役立つと思いますが、6年生になってしまったらもうその時間は取れないでしょう。
ところでそもそも読書は勉強なのでしょうか、遊びなのでしょうか?
小学生の頃、字だけの本はまるで読まず、マンガばかり読んでいた私。
好きな漫画家は圧倒的に『ストップ!!ひばりくん!』の江口寿史氏で、アラレちゃんやキン肉マンにはハマりませんでしたね。
そんなでしたから、字がいっぱいの本を読むのはてっきり勉強だと思っていたんです。
ところが中学で、休み時間に小説を読んでいる生徒にたまたま通りがかった先生が、
「おいテストも近いぞ、遊んでる場合か」
と、やんわりたしなめるのを見て、一瞬で考えを改めました。
──そうか、読書って遊びなんだ!
子ども心にカルチャーショックを覚えましたね(笑)。
そういう意味で言っても、国語力アップのための読書は、やはり5年生までがリミット。
それからどうせ読むなら、驚きや発見のある本がいいですね。
自分の価値観や生き方をそのままなぞるだけの本は、読んでいて気持ち良く感じるわりに得るところが少ないです。