知識不足を恥じております:東日本大震災に関して

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もうすぐ、3月11日。あの日から10年になります。
関東出身で愛知にいる身としては、東北には全く縁がなく、TVを通して届く、怖ろしい映像にただただ祈るばかりでした。
津波から逃れる手立て、どこか捕まるところを差し伸べていただきたいと祈るしか力がなく。
そして、その後も募金や寄付くらいしか出来ませんでした。

それからしばらくして、復興のアイディアがどんどん出ている、とか
復興を祝するようなオリンピックの開催を認められた、とかいうニュースなど喜ばしいものもたくさん伝えられていました。

もともと単細胞の私は、
「そうか、2020年のオリンピックの時には、原発(50年以上の長きにわたる廃炉計画)を除いて、きっと東北はすばらしい街づくりによって再生が終わっているのだろう」
と想像しておりました。
たった9年だけど、とはさすがに思いましたが、もしかしたら、たくさんの人が政府が本気になって手を差し伸べるのではないかと思いました。
昨年の夏はコロナのせいでオリンピックが延期になり、その時もオリンピックのことしか頭にありませんでした。
復興が終わっているようなイメージで過ごしていたのです。

昨日、ニュースを聞いて驚きました。
「まだ、壊れかけて放置されたままのうちが取り壊してもらえなくて、」
とインタビューに答える方がおられました。
「手が足りなくて、町が優先なのです」
「では、あそこにかかったままの洗濯物は、、」
「はい、10年あそこにありますね、そのまま廃墟になりました」
え?
 穏やかに話されていることが頭に入ってきません。
早く壊して欲しいなぁっと思ってからあっという間に10年たった?
ずっと後回しにされていた?

未だに避難所、仮設住宅があるだろうな、とは思っていましたが。
はい、でももうあと少しなのかと思っていました。他にも友人・知人・親せき宅に身を寄せていたりしている方とか。
まだまだたくさん・・・?

え?昨夏には、ほとんどオリンピックが出来る位、競技場も出来て、走るところが暑くならないアスファルト塗装とか終わったと思っていたのに。

復興を祝うオリンピックっていうのは、私の聞き間違いか、妄想だったのだなぁと思いました。
オリンピックを見たら、確かに元気が出ます。スポーツ好きです。大坂なおみさんが優勝したら喜びます。
でも、復興がまだまだ大変だということなら、なんでオリンピックをすることにしたんでしょうね??オリンピックをしたら儲かるからですか?
しかも、なぜかTOKYO。離れている県の知事が、
「コロナも怖いし、聖火リレー、無理やりしなくてもいいのでは?」
と思う気持ちもわかります。

まだ、国に助けてもらえることが完了していないのだろうか。
本人に責められるべき点が何もないまま、命や家や家畜や農地や財産などを失って根無し草のように避難しておられる方が、まだたくさんおられるということ?
というわけで、調べて参りました。復興庁のHPによると、

〇 所在都道府県別の避難者数(令和3年2月8日現在)

 4万1千人以上が全国に散らばっておられるそうです。
 仮設住宅を含む賃貸利用などが 17,816人 
 知人・親戚宅に身を寄せている人が 23,234人
 その他は病院のような施設におられるとか。

震災当時は、毎日死者数が増えるたびに悲しい気持ちで祈っておりました。
今、振り返りますと、死亡者だけでも1万5千人以上。総数だけデジタルで眺めると、お一人お一人の命の重みが上手く想像できないくらいの大きな数です。
コロナの時もそうです。発生当初は、波止場に留め置かれたままの豪華客船の中のお一人お一人の無事を祈っていたというのに。

というわけで、知識不足を恥じるだけでなく、今調べてきて知識を得たとしても、少し理解の限界を超えると、ただの数字のようにしか思えなくなる、それだけの脳みそしか持たない自分が恥ずかしいです。

想像が甘すぎたのかもしれません。
心のどこかで、我々の募金も届いて、義援金とかも届いて、政府が何とかしてくれてる、みたいな気持ちでおりました。
頭の良い方々が、良いアイディアをたくさん出したから何とかなっていて、あまりニュースにならない位になったのかなと思っておりました。

1食7万円以上のごはんをおごってもらえる階級の人たちは、元々頭がとても良くて、努力もして才能もお持ちなのでしょうから、出来れば公務員であるならば、国民のことを考えてお仕事を頑張っておられるのだと思いました。
おごってくれた知り合いのためじゃなく、苦しい思いをしている人を少なくする仕事をして欲しいです。

そして、自分ですが。
未だに募金か寄付くらいしか出来ないんです。震災当時より身体の自由がきかない人間になりました。ボランティア活動とかもできない、役に立たないのだろうなと思います。
愛知県も、大きな地震がそろそろ来ると言いつつ、備えは少しで、毎日その日をやり過ごして終わっております。
本当に、もっと役にたてる何かを考えて行いたいものですが。
せめて今後は、忘れずに毎日、祈りたいと思います。
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