AI小説;それでも地球は動いている…第2話

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運命の出会い

薄明かりの差し込む木々の間に

自分が倒れていたことに気づく。


頭がズキズキと痛み、意識が朦朧としている。

(ここは…一体どこなんだ?)

見覚えのない景色に混乱し

俺――タケシはゆっくりと身体を起こした。

周囲には高い木々が生い茂り

聞き慣れない鳥のさえずりが響いている。

まるで映画のセットのような、現代とは思えない光景だ。

 朴刀…いや竹刀が手元にないかと探すが何も持っていない。

(確か、剣道の稽古帰りに神社の境内を通った時…強いめまいがして倒れ込ん
だんだっけ。それからどうなった?)

服は道着の上に羽織ったパーカー姿のままだが

スマートフォンも圏外なのか画面は真っ暗だ。

「もしもし!」と声を張り上げるが

返事はない

ただ風が葉を揺らし

さらさらと音を立てるだけだった。

 立ち上がりふらつく足取りで歩き出す。

少し先に光が開けているのが見え

そちらへ向かった。

やがて森を抜けると

目の前には朝霧に霞む草原が広がっていた。

その中に一筋の川が流れ

そのほとりに人影がある。

目を凝らすと

それは若い女性だった。

長い栗色の髪が朝日に照らされ

金色に輝いている。

白い肌、すらりとした体つき

まるで絵画から抜け出してきたかのような美しさに

俺は息を呑んだ。

(誰だ、あの人は…?こんな場所に、一人で?それにあの服装、まさかコスプ
レじゃあるまいし…)

女性は川辺で桶に水を汲んでいるようだった。

静かに口ずさむ歌声が風に乗ってこちらまで届く。

その異国の歌は意味こそ分からないが


澄んだ響きが心に染み入る。

(こんな歌、聞いたことがない。まさか本当にタイムスリップでもしてしまっ

たのか?)

半信半疑のまま近づこうと一歩踏み出した瞬間

不意に彼女の背後の茂みがガサリと揺れた。

茶色い衣服をまとった粗野な男たちが二人

茂みから現れ彼女に近づいていくのが見える。
男たちは鋭い目つきで笑いながら何かを叫び、彼女の行く手を塞いだ。


「!…」

女性ははっと息を呑み


桶を抱え後ずさる。

どう見ても彼女を脅かしている様子だった。

(まずい、彼女が危ない!)

とっさに俺は駆け出していた

状況は完全に理解できていないが

放っておけない。

本能的に体が動いていた。

「ヘイ、ストップ!」思わず英語で叫んでみる

男たちは一瞬こちらを見たものの構わず女性に手を伸ばす。

彼女は恐怖で硬直している。

咄嗟に地面に落ちていた頑丈そうな木の枝を拾い上げ

竹刀を握るように構えた。

(武士道の教え…弱きを助け、正義を貫け!)

心の中で師匠の言葉が閃く。

「やめろ!」

今度は日本語で怒鳴りながら

男の一人に向けて一直線に走る。

 男は彼女の腕を掴もうとしていたが

俺の殺気だった気迫に気づき振り返った。

その瞬間、俺は木の枝を竹刀のように振りかぶる。

「面!」――

思わず剣道の掛け声が口をついて出た。

木の枝は男の頭部にクリーンヒットし

バキンッと鈍い音を立てて折れた。

男は「ぐあっ」と叫んで地面に崩れ落ちる。

 もう一人の男が驚いて怒号を上げ

腰の短剣を抜いて襲いかかってきた。

刃物を前に一瞬ひるみそうになる自分を

(恐れるな…!俺には日々鍛えた剣道があるじゃないか)

と奮い立たせる。

間一髪で体をかわし

相手の腕を掴んで勢いを利用し投げ飛ばした。

剣道の組討の技は習っていないが

大学時代にかじった合気道の動きを思い出して


無我夢中で体が動く

男は地面に叩きつけられ、短剣が手から滑り落ちた。

俺は素早くその短剣を足で払い遠くへ蹴飛ばす。

二人の男は泥まみれになりながら

驚愕と怒りでこちらを見上げていた。

彼らにとって見知らぬ東洋人が突然現れ

奇妙な戦い方で仲間を倒したのだ。

明らかに戸惑っている

この隙に女性が逃げてくれれば…と思ったが

彼女は驚きと恐怖でその場に立ち尽くしている。

「くそっ…!」

男たちは罵りの言葉を吐き捨てると

(内容は分からないが口調から察するに相当悪い言葉だ)

這うようにして茂みの向こうへ逃げ去っていった。

俺は大きく息をつき

ほっと胸を撫で下ろした。

(ふう…なんとかなった。まるで時代劇の立ち回りじゃないか…本当に夢
か?)

改めて女性の方に向き直る

彼女はまだ信じられないものを見るような目でこちらを見つめていた。

怯えた様子で体が震えているのが分かる。

俺は枝を捨て.…両手を上げて

「大丈夫、怖くない」

とジェスチャーしながらゆっくり近づいた。

自分でも異様な状況だと思う。

…だが彼女を放ってはおけない。

「だ、大丈夫ですか?」

思わず日本語で声をかけてしまう。

彼女は首を傾げ

不思議そうに俺を見るばかりだ。

(そうだ、日本語が通じるわけない!ここがどこかも分からないんだ。)

「あ、ええと…Are you OK?」

ダメ元で英語でも聞いてみる。

しかし彼女はやはり理解できないようで

困惑した表情を浮かべている。

彼女が何か異国の言葉を口にした。

「...Grazie...」聞き取れたのは最後の「グラツィエ」という言葉だけだ。

確かイタリア語で「ありがとう」という意味だったか?

言葉自体は知っていても

この状況でそれだけ理解しても仕方がない。

(やはりここは日本じゃないのか?イタリア語ってことは…本当にイタリア?
それも中世の田舎町とか?馬鹿な!)

彼女はそっと一歩こちらに近づき

おそるおそる頭を下げた。

どうやら礼を言っているらしい。

その瞳にはさっきまでの怯えとは別の光が宿っていた。

澄んだ湖のような碧眼がまっすぐに俺を見つめる

その視線に射すくめられ、心臓が大きく鼓動する。

(綺麗だ…こんな目で見つめられたのは初めてだ)

一瞬で心を奪われた自分に

戸惑いながらも、俺は彼女に笑みを向けた。

ゆっくりと彼女が何かを尋ねるように話しかけてくる。

しかしやはり内容はわからない。

「ごめん、わからない」と首を振ると

彼女も困ったように眉を下げ首を振った。

言葉は通じなくとも

その表情から意志はなんとなく察せられる。

不思議なものだ。

まるで心で対話しているような感覚すら覚える。

と、その時だ。

遠くの方から別の男の怒鳴り声のようなものが聞こえた。

ハッとして彼女が振り返る。

先ほどの乱闘で逃げた男たちが村の仲間を呼んできたのかもしれない。

彼女の顔に再び不安が広がった。

俺は思わず彼女の手を取り

「逃げよう!」とジェスチャーで促した。

彼女も事態を察したのか大きく頷く。

二人で草原の向こうへ駆け出す。

朝陽が昇り始めた空の下

見知らぬ地で俺と彼女の運命的な出会いが幕を開けたのだった。

(彼女は一体誰なんだ?どうしてこんなところで…俺はこれからどうなる?)

走りながら…

隣を走る女性 『ルチア』

この時初めて名乗った

その人の横顔に目を奪われ…

俺の胸の高鳴りが止まらないのだった。

3話に続く.…



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