お客様は“何かをするため”に、その土地を訪れます。
よほどのコンセプトホテルでない限り、宿に泊まることそのものが目的で来る人はほとんどいません。
つまり——
地域があるからこそ、宿泊施設は成り立つのです。
近年、民泊や小規模宿泊施設の数が増え、
「お客様を呼ぶこと」に必死になるあまり、
地域へのリスペクトがどこか置き去りになっているように感じています。
その一つが「セルフチェックイン制度」です。
キーボックスから、QRコードチェックインまで色々ですが、いま宿泊業界では主流になりつつあります。
スタッフの負担を減らし、人件費を抑えるために導入する施設も多く、工夫のひとつだと思います。
でも——
セルフチェックインを導入する**“目的”と“姿勢”**がとても重要です。
たとえば:
✔️ 一定のマナーやルールを伝えたうえでのセルフチェックイン
と
✔️ 「深夜でも自由に入れますよ」というスタンスでのセルフチェックイン
この2つでは、近隣住民や地域に与える影響は大きく異なります。
旅行者にとって、いつでもチェックインできるのは確かに便利です。
でも、旅って、本来そういうものだったでしょうか?
その土地に敬意を払い、文化や習慣に触れ、
ちょっと不便も楽しむのが旅ではなかったでしょうか?
私たち宿泊施設側も、
地域に支えられていることを改めて自覚し、
**“地域をリスペクトする姿勢”**を大切にする必要があると思います。
そして、それをお客様にも伝えていく努力が、
この先の持続可能な宿運営につながるのだと信じています。