天津祝詞 “禊祓詞” (あまつのりと みそぎはらへのことば)
高天原に神留り坐す (たかあまのはらに かむづまります)
神漏岐 神漏美の命以ちて (かむろぎ かむろみのみこともちて)
皇御祖 神伊耶那岐命 (すめみおや かむいざなぎのみこと)
筑紫の日向の 橘の小戸の 阿波岐原に (つくしのひむかの たちばなのおどの
あはぎはらに) 御禊祓給ふ時に (みそぎはらひ たまふときに)
生座る 祓戸の大神等 (あれませる はらへどのおおかみたち) 諸々の禍事罪穢を
(もろもろの まがこと つみけがれを) 祓給へ浄め賜へと白す事の由を
(はらひたまえ きよめたまえと まをすことのよしを)
天津神 國津神 (あまつかみ くにつかみ) 八百萬神等共に (やおよろずのかみたちともに)
天の斑駒の耳振り立てて (あまのふちこまの みみふりたてて) 聞こし食せと 畏み畏み白す (きこしめせと かしこみ かしこみ まをす)
ご利益
自分の身に起こる災難から身を守れます
罪や穢れなどの不浄なことを祓い清めます
神様も癒されます
神様にお近づきになれます
幸福を呼び込める
今回の「天津祝詞」は神道を復古させたといわれます、平田篤胤さまが、日本各地に伝わっていた、お祓いの前に唱えられていた四種の祓の言葉のうちから取り出し、選択して、作られた祝詞だといわれています。
神さまのお名前が神社や文献によって、少し異なるように、祝詞も以前は神社や神職さまたちによって祝詞がつくられていといわれています。
大祓の真ん中あたりはあえて秘されていて、神社の公の神事では、省略されているところが太祝詞事なのです。
大祓の真ん中の秘されているところは、人により、とほかみえみためであったり、かみながらであったりと、異なりますが、平田篤胤さまは、「天津祝詞」こそが、大祓詞の中にある「天つ祝詞の太祝詞事」そのものだ、と断言しております。
それでは天津祝詞の現代文をよみあげさせていただきます。
現代語訳
高天原にいらっしゃる、男の神さま、女神さまの仰せを承りました
天皇陛下の祖神でいらっしゃる、神聖なるイザナギノ命が
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原にて
みそぎ祓をされたときに現れになられた祓戸の大神たち
いろいろな悪しきこと、罪のけがれを
お祓い、お清めくださいと申し上げましたら
天の神様、地の神様、すべての神様もご一緒に
まだらもようのある天の馬が、耳を振り立てるようにして
なにとぞお聞き届けくださいませと
畏れながら申し上げさせていただきます
ありがとうございます。
あなたに幸運が訪れますように願っています・
星谷光洋