「愛し、愛される理由」

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コラム

人間が「死ぬ」という意味はふたつある。

ひとつは、生物学的に生命活動を停止するとき。
もうひとつは、誰からも忘れ去られるとき、だ。

人間が「生きる」ということとは、他の人間の中で生きていることだ、ということもできる。

人間は人に忘れられることを恐れる。
それはまるで自分の存在がなかったことのように感じられてしまうからだ。

誰もがこの世界で自分が「生きていた」ことの証を残したいと思っている。
だからこそ、人間は一生懸命に働き、様々な活動をすることで、自分が確かにこの世界に生きていたことの証明をしようとするのだ。

ひとが誰かに愛されたい、と思うのも、詰まる所、誰かの記憶に残りたい、という欲求のためである、と言える。

ひとは誰かに愛され、覚えられることで、その人の中で生きることができるのだ。

故に、愛はひとを生かす力、とも言うことができる。

人間は誰かを愛すことで、その人を心に住まわせ、また愛されることで誰かの心の中に、永遠の命を宿すことができる。

愛とは素晴らしい力であり、私たちの存在理由のひとつとも言えるのである。






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