アンリセット #49 父の問い直し

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(前回のあらすじ)
「私自身が、自分は無理って否定して続けてきたんです。だから、そんな自分でも肯定できるように、人に教えられるようになるまで納得できる所まで動きたいんです。」
―入力したこの言葉でAIが物語を展開。
一莉は思いを父に素直に話す。

(本編)
父は湯のみを手に取り、温度を確かめるように指先で縁をなぞりながら口を開いた。
「責任ってのは大事だな。ただ、一つ聞きたい。お前がやりたいその“地域の価値を再発見する事業”って、結局はどんな形で人を助けるんだ?」
一莉は即答できず、数秒視線を落とす。
「…キャッチコピーって、たった一言で人の気持ちを動かせる力があるんです。私が見てきた、諦めそうになる人たちに、その一言で“まだやれる”って思ってほしい。言葉を整備することで、選択肢を残すんです。」
父は「なるほどな」と呟くと、さらに問いかける。
「じゃあ、お前にとって言葉は“手段”か? それとも“目的”か?」
一莉は考え込む。父の問いは、これまで自分が触れてきたセミナーや交流会、本の学びがすべて試されるような響きを持っていた。
一莉は深く息を吸い、父の目をまっすぐ見据えた。

「言葉は、私を励ましてくれた、かけがえのない手段なんです。」

そう言い切った瞬間、胸の奥から少し熱が湧き上がる。
思い返せば、セミナーのスクリーンに映った一文や、本屋で目にしたタイトル、精霊からもらった不思議な言葉たち…。そのどれもが、道に迷っていた自分を前に進ませてくれた。
「だから私も、言葉を形にして届けたい。地域で頑張る人に、自分を肯定できる一言を渡したいんです。」
父は少し驚いたように眉を動かしたが、すぐに静かに頷いた。
「手段としての言葉か…。お前の覚悟がそこまで固まってるなら、もう俺がどうこう言うより、自分でやってみるしかないな。」
その言葉を受け取った一莉の胸に、ゆるやかな緊張と決意が同時に広がっていった。

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