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【TPPと農業】東京農業大学小論文の勉強法(第8回)

(1)はじめに戦後の国際経済は自由化の流れが促進している、とまとめることができます。私たちは、現在、スーパーに行けば多くの国から輸入された食材を廉価(れんか)で買い求めることができます。これは、消費者が貿易の自由化の恩恵を受けているからと言ういうことができるかと思います。今の私たちの豊かな暮らしは、自由貿易によって支えられているのですが、これは戦後の最初から実現されたものではありません。諸外国やGATT(関税及び貿易に関する一般協定)やWTO(世界貿易機関)での度重なる交渉の末、保護貿易から自由貿易への流れが徐々に整えられていったのです。逆に生産者である農家は、自由化が加速するたびに競争相手となる外国から安い農作物は国内に入ってくることになり、それだけ価格や品質で競争が激化し、経営基盤が揺るがされる脅威となります。いまや、農業は国際経済の構造に組み込まれ、海外の生産者や市場の動向を気にしながら生産する時代になりました。このような背景から、東京農業大学推薦入試小論文では、近年のTPP(環太平洋経済連携協定)や農作物の自由化について意見を聞かれる機会が増えてきました。受験生のみなさんはしっかりと準備して入試本番に臨みましょう。(2)自由貿易(自由化)とは何か自由貿易(自由化)とは、関税を引き下げ、あるいは撤廃して、輸入品の制限も無くすことで、海外から自由に商品が輸入される状況を指します。逆に見れば、日本の農作物や工業製品、サービス品なども国境を越えて自由に海外に輸出される機会が増えることを意味します。そうすることで、消費者としては、安い商品を買うことができて生活が楽になります。一方
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【農業とテクノロジー②ゲノム編集ほか】 東京農業大学小論文の勉強法(第7回)

キーワード:遺伝子組み換え作物,ゲノム編集(1)はじめに2020年のノーベル化学賞はゲノム編集の技術を開発した2人の女性科学者が受賞しました。ゲノム編集は遺伝情報を自由に書き換える画期的な技術で、「現代の生命科学における三大発明の一つ」という評価(分子生物学者の福岡伸一)もあります。一方で、この技術を応用する際には、生命倫理の観点や安全性の問題への配慮が必要不可欠となります。東京農業大学応用生物科学部のバイオサイエンス学科のや分子生命化学科推薦入試を受ける受験生は、ゲノム編集技術については入学後に学ぶこととなるが、今から頭の準備体操として、こうした最新のバイオテクノロジーを学ぶことは無駄にはならないことでしょう。もちろん、入試小論文の課題として、出題される可能性も大きいことは疑いないと思います。(2)生命倫理(バイオエシックス)科学技術、とくに遺伝子や細胞を扱うバイオテクノロジー(生命科学・生物科学)は近年、めざましい発展を遂げた。このバイオテクノロジーは新薬の開発や遺伝子組み換え作物などに応用されています。人間が遺伝子を操作して、新しい生命を誕生させたり、まったく新しい生物をつくり出したりすることが可能となります。生命体の生物活動の仕組みを解明し、工業的に利用しようというバイオテクノロジー(遺伝子操作の技術)は、1953年、アメリカのワトソン、クリックの遺伝子構造解明により、1970年代以降、飛躍的発展を遂げ、遺伝子組み換え、細胞融合(ゆうごう)などの工業技術を生みだしました。 バイオテクノロジーは、既に医薬品や農業や水産業、畜産業などの各産業分野に応用されています。クローン
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【 農業とテクノロジー①ドローン・AIほか】東京農業大学小論文の勉強法(第6回)

キーワード:AI,5G,ドローン,IoT,3Dプリンター(1)はじめにAI(人工知能)の話題が喧伝されるようになったのは、2017年5月AI(人工知能)の将棋プログラム「Ponanza」(ポナンザ)が、佐藤天彦名人を破ったのがひとつの契機となりました。いまや、自動運転車や株式の売買、不良品の識別など、AIはさまざまな分野に進出して、経済や私たちの暮らしを支えています。これは農業も例外ではありません。スマート農業という言葉があるように、 ICTやロボット、ドローンなどの先端技術を活用した農業が各地で導入されています。こうした背景を受けて、東京農業大学推薦入試小論文では、以下のような問題が近年多く出題されるようになりました。「目覚ましく発展している人工知能を、どのように利用して生命科学を発展させればよいか、人工知能を取り入れることで未来の生命科学がどうなると予想できるかを論じなさい。」(2018年バイオサイエンス学科 )「近年注目されているスマート農業は、「ロボット技術やICTなどの先端技術を活用し、超省力化や高品質生産などを可能にする新たな農業」とされる。今後のスマート農業の導入のメリットと課題についてあなたの考えを述べなさい。」(2020年農学科)「様々なセンサーや人工知能が農業に応用されている実例や、今後応用可能と考えられる例を挙げて、その内容を説明しなさい。」(応用生物科学部農芸化学科2019年 )このような問題は、予め、知識を蓄えておかなければ対応できません。この「OK小論文」を利用して、東京農業大学推薦入試受験生はいまからテクノロジーに対するきとんとした理解をしておくこ
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【食料自給率の低下 】東京農業大学小論文の勉強法(第4回)/SFC受験生も必読

キーワード:食料安全保障論(1)はじめに日本の食料自給率の低下は早くから知られています。その背景としては、産業の高度化、少子高齢化に伴う農業従事者の高齢化、地方の衰退そして自由化の流れなどさまざまな要因が複雑にからみあっています。この食料自給率の低下は食料安全保障論(後で詳述します)の立場からは、喫緊の課題として、日本の農業の復活を声高に主張する意見がある一方で、これは構造的な問題なので、解決が不可能であり、むしろ日本はこの現実を受け入れるべき。食料だけでなく国際分業と自由貿易を進めることは、世界中の富を増やし、国際間の依存を緊密にすることで戦争を抑止するという、自由貿易推進論者の意見もあります。これはどちらが正しい、間違っているという問題ではなく、両者の主張に汲むべきところがあります。このような背景の下、今回の入試小論文の問題は出題されています。実は、今年(2021年)の慶應義塾大学総合政策学部の入試小論文では、この農業をめぐる自由貿易の問題が出題されました。細川内閣がGATTウルグアイラウンドの交渉でコメの自由化を認めた案件について問題を分析し、システム思考の観点に立った改善の提案を行うものです。この問題を考える際、今回の問題はちょうどよい予行演習となるでしょう。また、SFCでは複数の図表を分析し、これを基に独自の意見を考えるタイプの問題が多く出されているところに特徴があります。以上の理由で、今回はSFC受験生は必須になります。
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【食の安全と安心】東京農業大学小論文の勉強法(第3回)SFC対策にもなる

今回のキーワード:福島第一原発事故と風評被害,食品添加物,農薬と有機農法,トレーサビリティ,地産地消(1)はじめに気候変動や激甚災害、新型コロナウイルスの流行といった出来事を並べてみると、私たちが生きるこの世界は不確実性が増していることを実感する今日このごろです。人々は自分の生活の足元が崩れ去り、今までの人生で築いてきたものが崩れ去る不安に駆られています。 2000年代に入り、BSE(牛海綿脳症)問題で日本中が揺れ、2011年の福島第一原発事故では、福島県産の農作物や水産物が放射能汚染の関連でダメージを受け、その後も深刻な風評被害に苦しみました。 また2018年には東京中央卸売市場の豊洲移転問題で、小池都知事が安全と安心を騒ぎ立て、いろいろな意味で「時の人」になったことは記憶に新しいかと思います。 そんなわけで、ここ20年間、「安全と安心」が時代を表すキーワードとなり、人々は神経質になるぐらいにリスクに対して敏感になりました。 大学入試小論文のテーマもこうした時代背景に見合った形で、「安全と安心」という題材が文系・理系問わず出題されています。 特に東京農業大学では、私たちの日常生活で人間の口に入る食品について学ぶ大学です。したがって、ことさら「食の安全と安心」の問題は必須テーマとして避けて通ることができないものとなっています。(2)問題/埼玉県立大学保健医療福祉学部前期2014年①安全と安心はしばしば一体で使われる言葉であるが、この両者はまったく異なる次元のものである。安全とは、科学的な根拠に基づいたリスクの低さを示す言葉である。逆に言うならば、安全というのはその裏側に一定のリ
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【本当は教えたくなかった】東京農業大学小論文の勉強法(第1回)

(1)はじめに 今日から数回にわたって、東京農業大学小論文の勉強法を書いていきます。 いま、日本の農業は大きな転換点を迎えています。 これから現代日本農業の直面する課題を読者のみなさんと一緒に考えていきたいと思います。このような試みが東京農業大学小論文の対策に直結します。 第1回の今日は、「農業の機能」の話です。 「農業の機能」という言葉が難しければ、「農業の働き」「農業の役割」というような言葉に置き換えても意味はだいたい同じです。 「農業の機能」を考える場合、「食料・農業・農村基本法(新農業基本法)」を読むことから始めてください。 (2)「食料・農業・農村基本法」を読む この法律の骨子のうちの「第1 基本理念」を何度も繰り返し読むことをお勧めします。 それでは、以下に掲載します。 <1>食料の安定供給の確保  1.食料は、人間の生命の維持に欠くことができないものであり、かつ、健康で充実した生活の基礎として重要なものであることにかんがみ、将来にわたって、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給されなければならない。  2.国民に対する食料の安定的な供給については、世界の食料の需給及び貿易が不安定な要素を有していることにかんがみ、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これと輸入及び備蓄とを適切に組み合わせて行われなければならない。  3.食料の供給は、農業の生産性の向上を促進しつつ、農業と食品産業の健全な発展を総合的に図ることを通じ、高度化し、かつ、多様化する国民の需要に即して行われなければならない。 4.国民が最低限度必要とする食料は、凶作、輸入の途絶等の不測の要因により国
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【持続可能な農業/人口減少と高齢化】東京農業大学農学部農学科推薦入試小論文2018年

(1)問題 「持続可能な農業」に必要な取組についてあなたの考えを述べなさい。 (2)問題の背景 「持続可能な農業」が困難になっている背景を以下に挙げます。 ①地方の人口減少と農家の高齢化→農業従事者と耕地面積の減少 ②食料自給率の低下 ③気候変動 それぞれの問題について、以下に解説します。 (3)地方の人口減少と農家の高齢化上のグラフにあるように、地方の人口減少の原因は東京の一極集中で若者が進学や就職を機会に生まれ故郷を離れ、東京などの大都市に転出して、戻らないことが挙げられます。 日本の総人口自体も2015年から減少が始まり、少子高齢化の問題はいまや人口減少社会へと事態が深刻化しています。地方の人口減少は農業就業人口の減少へとつながり、後継者不足となり、農業の高齢化が進行しています。後継ぎのいない農家の農地は、当人が亡くなったあと、誰も耕すことのない耕作放棄地となり、その面積は増加しています。(4)食料自給率の低下 わが国の食料自給率の低下は年々減少し、いまや40%を割り込んでいます。 これは先進国のなかでも低い水準です。食料自給率の低下の原因としては、農業就業人口の減少のほかに、貿易の自由化により海外から安い農作物が大量に輸入されることもあります。 国産の農作物は味や品質、安全性の面では輸入品を上回るものが多いのも事実です。 しかし、低迷する経済事情のなかで少しでも価格の安い農作物を求める消費者の指向を変えることはできず、国内の農業は輸入品の前に苦戦しています。(5)気候変動地球温暖化による台風の増加・強大化や夏の猛暑は身近な問題として私たちは実感しています。
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