身体は「鍛える対象」というより「整うと勝手に働くシステム」
トレーニングやセルフケアの話になると、「何を鍛えたらいいですか?」「どの筋肉を強くすればいいですか?」という質問をよく受けます。とても自然な疑問だと思います。ただ、臨床の現場で身体を見続けていると、少し違う感覚を持つようになりました。それは、身体は「鍛える対象」というより、整うと勝手に働くシステムに近い という感覚です。多くの方は、筋肉は意識して使うもの、鍛えて育てるもの、というイメージを持っています。もちろん、それも一つの側面としては間違いではありません。ただ実際には、身体の中には「意識しなくても働く仕組み」が数多く存在しています。呼吸姿勢の保持内臓の動き関節の細かな調整これらは本来、頑張ってコントロールするものではなく、環境が整うと自動的に行われるもの です。例えば、インナーマッスルを「使おう」と強く意識している人ほど、腰やお腹が硬くなっているケースをよく見ます。本人は一生懸命ですが、実際には表面の筋肉で代償していることがほとんどです。なぜかというと、・呼吸が浅い・お腹が硬い・身体の前後バランスが崩れているこうした状態では、インナーマッスルが働きにくい「環境」になっているからです。環境が整っていないまま、「使おう」「入れよう」とすると、脳は“使いやすい筋肉”を優先的に動員します。その結果、頑張っているのに楽にならない。むしろ疲れる。という状態になります。これはトレーニング全般にも当てはまります。スクワット体幹トレーニングストレッチどれも悪いわけではありません。ただ、身体が受け取れる状態で行うかどうか で、結果は大きく変わります。身体が受け取れない状態とは、例えば、・呼吸が浅
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