【ディテールを紐解く(70)】「出社回帰」は地方を殺すのか?リモートワークこそが、都市と地方を救う“血流”である理由
その「出社したくない」は、怠惰ではない「原則出社に戻します」 「リモートは週1回まで」ここ最近、東京や大阪といった大都市圏の企業を中心に、オフィス回帰への揺り戻しが起きています。 それに伴い、地方移住や二拠点生活を考えていた人、あるいは既に実践していた人々が、「やっぱり都会に戻るしかないのか」と、無力感に襲われています。「みんなが出社しているのに、家で働きたいなんてワガママだ」 「楽をしたいだけではないか」もし、そんな罪悪感を抱いているなら、今すぐ手放して大丈夫です。 リモートワークを死守したいと願うのは、決して怠惰からではありません。それは、「これ以上、大都市だけにエネルギーが集中する不健全な状態はおかしい」という、本能的な危機感の表れだからです。今回は、リモートワークを単なる働き方の好みとしてではなく、「地方の衰退を食い止める唯一のダム」として再定義し、そのディテールを紐解きます。なぜ、企業は「出社」させたがるのか?そもそも、なぜこれほどまでに出社回帰が進むのでしょうか。 「対面のほうがイノベーションが生まれる」という美しい言葉の裏側には、もっと切実で人間臭い理由が隠れています。それは、「管理職(マネジメント層)のスキル不足」です。現在の経営層や部長・課長クラスの多くは、昭和・平成の「顔を合わせる文化」の中で成功体験を積み、出世してきました。「頑張っている姿を目視する」「阿吽の呼吸で察する」 この価値観や成功法則で育ってきた世代にとって、姿が見えない部下を評価し、動機づけすることは、あまりに難易度が高いのです。つまり、出社回帰の正体は、リモートワークの失敗ではなく、「新しい
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