マルセイユ・タロット「20 審判 / Judgement」について解説します!
なお、ヘッダー画像の3枚のカード(マルセイユ・タロット)の出典は、次の通りです。
左:20 Le Jugement, Oswald Wirth Tarot Deck 1889(Oswald Wirth, Public domain, via Wikimedia Commons)
中:Jean Dodal Tarot trump 20, between 1701 and 1715(Jean Dodal, Public domain, via Wikimedia Commons)
右:Wielka Arkana - Anioł - z Tarota Marsylskiego, Rok 1890(Lequart (Paris), Public domain, via Wikimedia Commons)
1.カードの一般的な意味
まず、Wikipedia による「カードの意味」をご紹介します。
正位置の意味
復活、結果、改善、覚醒、発展、敗者復活。
逆位置の意味
悔恨、行き詰まり、悪い報せ、再起不能。
ーWikipeida「審判_(タロット) > カードの意味」より引用
2.カードの象徴
上記の意味は、「カードの象徴」から生まれます。
Wikipedia を引用しながら、ご紹介します。
この場面は新約聖書の巻末・ヨハネの黙示録に由来するとされ、ラッパを吹く天使は最後の審判に基づき、大天使ガブリエルをモチーフにしたとされる[中略]
雲をまとい空中から現れた巨大な天使が、鋭角的な光を放ち、右手はラッパの吹き口を持ち、左手は十字の紋章の入った旗を指差した姿で描かれ、地上には、向かって右側に老人が一人、左側に女性が一人、中心には棺からよみがえった人物が後ろ向きに立った状態で描かれている[中略]
このことを強く象徴するのが天使の持つラッパとギザギザの光である。ラッパとは即ち「音」であり、この天使による干渉は光と音の両方によるものであると暗示している。旧約聖書、創世記に記される神が最初に行ったとされる創造行為は「光あれ」の通り「光」である。しかし神が発した「言葉」は「音」であり、創造の前に「音」が存在したことになる[中略]これら「音」と「光」の両方による干渉からは何者も逃れることが出来ないことを暗示している
地上に立つ3人の人物達は、この天使から逃れるどころか厳粛に受け入れている様である。この人物達の中心に立つ後ろ向きの人物は、今まさに甦った瞬間であると解釈される。しかし、この人物が男性なのか女性なのかは定かではない。わかるのは、この人物が若々しくエネルギーに満ち溢れている様子である事と、両脇の男女に復活を祝福されている事である[中略]まさに通過儀礼の儀式を遂げ、新たに生まれ変わった姿である[中略]
人物が「3人」であることから、地上における三位一体の完成を表すとされる。さらに、これに天使を加えることで天と地をつなぎ新たなる概念の誕生を表すとする説も存在し、天使の持つ旗に記される正十字をもって裏付けとしている
ーWikipeida「審判_(タロット) > 寓画の解釈」より引用 ※改行は、当ブログ執筆者
「ラッパを吹く天使」が画面の過半を占めていることから、この画の主題は明らかに「音」です。
そして、創造の前に「音」が存在… とあるように、このカードは「創造」の一つ手前の状態、つまり、「可能性」を意味します。
数秘を見てみましょう。
00 愚者、10 運命の輪、20 審判:数秘0=可能性
01 魔術師、11 力、21 世界 :数秘1=創造
このように、「20 審判」は、「00 愚者」、「10 運命の輪」同様、「可能性」のカードであることが分かります。
3.カードの鑑定用の意味
最後に、私がじっさいにタロット鑑定に使っている「実用的な意味」を、簡単にご紹介します。
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♦正位置:(「ヨハネの黙示録」ラッパを吹く天使)復活、祝福、良い知らせ、目覚め、インスピレーション、自分らしさが蘇る
♣逆位置:結論が出ない、停滞、意志が伝わらず、連絡なし、過去を引きずる
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「復活」というのは、なにかを「創造」することが「可能な状態」になったことを意味しています。
なので、「可能性」、「条件が整った」、「チャンス」のような意味に読み取れば良いでしょう。
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