マルセイユ・タロット「21 世界 / The World」について解説します!
なお、ヘッダー画像の3枚のカード(マルセイユ・タロット)の出典は、次の通りです。
左:21 Le Monde, Oswald Wirth Tarot Deck 1889(Oswald Wirth, Public domain, via Wikimedia Commons)
中:Jean Dodal Tarot trump 21, between 1701 and 1715(Jean Dodal, Public domain, via Wikimedia Commons)
右:Wielka Arkana - Świat - z Tarota Marsylskiego, Rok 1890(Lequart (Paris), Public domain, via Wikimedia Commons)
1.カードの一般的な意味
まず、Wikipedia による「カードの意味」をご紹介します。
正位置の意味
成就、完成、完全、総合、完遂、完璧、攻略、優勝、パーフェクト、コングラッチュレーションズ、グッドエンディング、完全制覇、完全攻略、正確無比、永遠不滅。
逆位置の意味
衰退、堕落、低迷、未完成、臨界点、調和の崩壊。
ーWikipeida「世界_(タロット) > カードの意味」より引用
2.カードの象徴
上記の意味は、「カードの象徴」から生まれます。
Wikipedia を引用しながら、ご紹介します。
[中略]カードの構図は月桂樹で形作られた輪とその中央に描かれた一人でありその外周を四大元素を象徴する「天使=風」、「鷲=水」、「牛=大地」、「ライオン=火」が取り囲む。[中略]各々四福音書ないし福音記者の象徴であり、「天使=聖マタイ」、「鷲=聖ヨハネ」、「牛=聖ルカ」、「ライオン=聖マルコ」である[中略]
「キリストの勝利」と題された絵(マンダラ)[中略]の中心には聖書を携えたイエス・キリストが鎮座し四方にはその位置こそ違え「世界」と同じモチーフが確認できる。ここを以てマルセイユ版のモデルとなったと主張する注解者も少なくない。つまり「世界」に描かれる人物は当初は「キリスト」即ち「男性」であったものが後に何らかの形で女性又は女性的なモチーフへと変わっていったとする説である[中略]
人物を取り巻くアーモンド型の植物は卵・子宮を表しその上下のリボンと併せて∞を表している。そして彼(または彼女)は中央で片足を上げ恰も踊っているように見える。しかしその姿からは躍動を感じ取ることは出来ない。この表す所のものは永遠の中で動きの無いダンスを踊りつづける完全統合を果たした完全存在が内的にも外的にも誕生した瞬間である
この後彼(または彼女)は新たなる目的に向けて旅に出るべく再びもとの場所から再スタートを切るとの解釈も有る。この説によるとこの「世界」は終わりであると同時に始まりでもある[中略]
ーWikipeida「世界_(タロット) > 寓画の解釈」より引用 ※改行は、当ブログ執筆者
「終わりであると同時に始まり」という解釈は、納得できるものです。
なぜなら、このカードは、数秘的には「1=創造」だからです。
「01 魔術師」、「11 力」と同じ意味を備えているわけですね。
3.カードの鑑定用の意味
最後に、私がじっさいにタロット鑑定に使っている「実用的な意味」を、簡単にご紹介します。
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♦正位置:行き止まりでそこから先はない、終結、結果が出る|成就、完成、完全、調和、満足、周囲の環境、ライフワーク
♣逆位置:未完成、未達成、挫折、諦め、不調和、閉塞感、不満足、限界|全てではない
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「永遠の中で動きの無いダンスを踊りつづける完全統合を果たした完全存在」という意味では、「行き止まりでそこから先はない」と読めます。
「数秘1=創造」の意味をとるなら、「再出発」というリーディングも可能ですね。
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