省エネ住宅のZEHって!?~ZEH住宅をわかりやすく説明~

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小学校の時、熱エネルギーなんて将来絶対使わないと思い、全く勉強しませんでした!が、ZEHや断熱を知るうえで、大変重要で苦労しました・・。

過去の自分に、せめて用語だけでも覚えなさい!と言いたい・・。




どーも、Ponchaです('ω')




ここ近年住宅業界でよく耳にするようになったZEHという言葉。

一般の人からすると専門用語みたいで別に知らなくてもいいや!と思う方もいるかもしれません。

じつは他人事じゃないんです。

というのも、2025年省エネ基準適合義務化に向けて、住宅性能の基準や不動産の価値なども今後大きく変化する可能性があるからです。




ということで今回は、

ZEH住宅って何!?ZEH住宅の基礎知識

というテーマでお話ししたいと思います!




3~4記事程、断熱に関する記事を続けて書いていきたいと思います!

住宅購入・売却を検討されている方、今後は断熱は大変重要な知識になりますので、今のうちからちゃんと知識を取り入れておきましょう!

今回は、過去記事をアップデートしたZEHについてお話をしたいと思います!



近年は大変多くの情報に溢れています。

相談する場所はいっぱいありますが、いきつくところポジショントークになってしまうことがほとんど。

営業マンの言葉をそのまま鵜呑みにしていませんか?

本当に正しい内容・情報なのかをしっかり判断する必要があります。

リフォームや新築・不動産など、住宅に関わったプロの第三者の目で、初歩的な内容から専門的な内容までご相談のっております。

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省エネ住宅のZEHって!?


ZEH(ゼッチ)とは、

Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を略した呼び名のことです。




住宅の断熱性能や省エネ性能を向上、

併せて太陽光発電などで生活に必要なエネルギーをつくり出し、

年間の一次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)をおおむねゼロ以下にする住宅のことです。

・・・・。

なんか難しい言葉が並んでいてよくわからないですよね。




要は、生活するうえで

使用するエネルギーと

作り出すエネルギー

の収支がプラスマイナスで0になる住宅

ということです。




例えば、太陽光パネルを自宅に設置しておけば、

・自身が使った電気

・太陽光にて作った電気を電力会社に売電

することで、電気代が相殺される=実質0円

という仕組みです!

ただ、太陽光を設置すればよいというわけではなく、断熱性能を上げて使用する電気(エネルギー)をなるべく抑える必要があります。




自家発電で電気代をすべてまかなうわけではない!


ZEHは、消費エネルギーを実質0にするんですよ~とお話しさせていただきました。

ただ、中にはちょっと勘違いしている人がおり、

『ZEH住宅は、自宅に設置した太陽光等の自家発電の電気のみで生活するから、電力会社からの電気は利用しない!』

と思っている方がいます。




自宅に設置した太陽光等の自家発電だけで生活するのって、ほぼほぼ難しいです!

なぜなら、日中は太陽光を利用して自家発電できますが、夜は太陽光がありませんので、自家発電できないからです!




つまり、夜は電力会社から電気を供給してもらう必要があります。




先ほどの実質プラスマイナスが0というお話をもう少し詳しく説明すると

日中に太陽光を利用して自家発電した電気のうち、使いきれない分を電力会社に売電(電気を売る)するんです。

そうすることで、

夜間の電力会社から供給してもらう電気(電気代)と

日中に家で自家発電した電気を電力会社に売電(売った電気代)が

相殺することになるので、実質プラスマイナス0だよね!

っていうことです。




超余談ですが、太陽光による自家発電は太陽光パネルを使用します。

そのため、太陽が出ていなければ自家発電できませんし、雪等がパネルを覆ってしまっても発電できません。

電信柱や障害物によるちょっとした影ができるだけでも、発電できる量が大きく変わります。

さらに、太陽光パネルの角度が少し違うだけでも、発電量が変わってくるということをしっかり理解しておいた方がいいです。




電気は貯めておくことができない!?


昼に自家発電して使用しなかった分の電気をわざわざ売って、夜に電気を買うって、なんか二度手間じゃない?

使わなかった電気は、家に貯めとけばいいじゃん!

と思った人もいるのではないでしょうか?




ところがどっこい、そう簡単にはいきません。

自家発電した電気を貯めておく蓄電システムというのはありますが、今、世に出回っている蓄電システムでは、まだ夜間を賄えるほどの容量がないんですよね。

つまり、日中自家発電した電気を全て貯めておくほど容量がないですね・・。

となると、せっかく自家発電した電気をそのまま捨てることになってしまうので、電力会社に売電するということになるんです。

最近では、蓄電システムとEV車を活用し、上手に蓄電する方法もあります。




ZEH住宅の条件って!?


では、一次消費エネルギーが実質0であるZEH住宅を作る為の条件とはどんなものかを紹介したいと思います!

・断熱性能を向上し、

・省エネである設備を導入し、

・エネルギーを創造できる




住宅であることです。




冬に暖房を使用する場合で考えてみましょう。

断熱性能が高い住宅であれば、少ないエネルギーでお部屋を暖めることができ、暖かいお部屋をキープできます。

また、使用する暖房設備が省エネであれば、少ないエネルギーでより効果的な暖房効果を発揮してくれます。

そして、その使用する電気(エネルギー)を太陽光等で自家発電しエネルギーを創造する。

そうすると、原子力発電所や火力発電所などで発電する電気を使わずに済みます。

ZEHは、このように地球環境を考慮した住宅のことです。




シンプルに工事費が高くなる


現在では、ZEHの住宅であれば、補助金や減税など特典も色々あります。

さらに、環境にもよいのであれば、みんなZEH住宅にしよう!ってなりますよね!




がしかし、実際のところZEHってそこまで普及しているわけではありません。




それは何故か?




技術不足・施工手間・設計などなど、色々と要素があるのですが、シンプルに工事費が高い!

500円で無農薬でとても体にいいリンゴと

100円で農薬を使っているリンゴが売っていても、

体にいいからと言って、全員が500円のリンゴを買うわけじゃないですよね。

健康に気遣っている意識が高い人などが無農薬のリンゴを購入する感じですよね?




ZEH住宅も似たような感じです。

環境を配慮した良い住宅ですが、やっぱり費用が従来の住宅より何百万も高くなってしまいます。

その理由は、下記の具体的な条件で説明したいと思います。




ZEH住宅に求められている具体的な条件


ここから先は少し難しい話になるので、興味がある方や勉強したい方向けです。

具体的にZEH住宅にするための条件はなにか?

ZEHを満たすには、先ほどお話ししました

「断熱性能」

「省エネ性能」

「創エネ」

の3つの要素の基準をそれぞれにクリアしなければいけません。

それぞれ、解説していきます。




断熱性能


断熱とは、簡単に言うと室内外の熱を伝えにくくすることです。




冬場で例えると、

暖房を入れた際、

断熱性能が良い住宅であれば、熱が逃げず暖かいお部屋を維持できます。

逆に、断熱性能が悪い住宅は、熱がどんどん外に逃げて行ってしまい、暖房をつけっぱなしなのに寒い。




断熱性能は「Ua値(外皮平均熱貫流率)」という指標で表されます。

ちょっとマニアックなお話ですが、一旦こんな感じだよ~程度で大丈夫です!

ZEHの基準では、このUa値が0.4〜0.6[W/㎡K]以下でなければいけません。

数値が低ければ低いほど、断熱性能が高いということです。




0.4〜0.6[W/㎡K]とふり幅があるのは、地域によって違うからです。

北海道の気温

東京の気温

ではもともとの平均気温が違います。




そのため東京のUa値の基準(0.6W/㎡K)の住宅を北海道に作ったら、断熱性能が低くて寒い!ということなんです。

(北海道のZEHのUa値の基準は、0.4W/㎡K)

地域によってUa値が違うと認識しておきましょう。




ちなみに、ZEHを説明する上でUa値について簡単に説明しましたが、断熱性能をお話しする上で、単純にUa値だけの数値で判断してはいけません。

正しいお部屋の断熱の知識ってもっと奥が深いんです!

別記事でこの辺は深堀していきます!




断熱性能をあげるには、従来の住宅より費用が掛かる


これまた余談ですが、

断熱性能であるこのUa値をよくするには、

使用する断熱材をよい材料に変えたり、

窓の大きさを変えたり、

断熱工法を変えたり

と工夫が必要です。




今までの住宅は建築基準法で定められている基準を最低限守れていれば大丈夫!

とにかく時間も手間も費用もかからない工法で建てられてきました。




だから、新築なのにめちゃくちゃ安い建売物件などが存在できたわけなんですね。

まあ、これはこれで日本の建築技術が高いということなんですけどね。

しかし基準が高くなると、いい断熱材を使うため材料費が高くなり、手間もかかります。

結果従来の住宅の工事費用に比べて高くなってしまうんですね。

省エネ性能


ZEH住宅には、一次エネルギーの消費量を従来よりも20%以上削減することが求められています。

そのためには、省エネ効果の高い設備を導入しなければいけません。

エネルギー消費の大きい

「空調」

「照明」

「給湯」

「換気」

の4項目においては、ZEH基準を満たした機器を使用する必要があります。




ちなみに、一次エネルギーの消費量ってなんぞや?

って思っている方も多いのですが、超簡単に言うと

加工されていないエネルギーのことで、石油とか、天然ガスと太陽光とかです。




私たちが普段使用している電気やガスは、加工された二次エネルギーです。

一次エネルギーについて話すと、終わらなくなってしまうので、また別の機会にマニアックな方向けに話したいと思います。

創エネ


創エネとは、エネルギーをつくり出すことです。

一般の住宅で利用されるのは、太陽光発電がメインです。

併せて、家庭用燃料電池や蓄電池、EV車などと組み合わせて導入したりもします。

太陽光パネルを設置するのは、新築の場合でも、数十万~百数万しますからね。

ZEH住宅の工事費が高くなってしまうのは、なんかわかる気がしますね。

条件を満たしているかは計算の必要がある

ZEH住宅の基準は、

Ua値が0.6ぐらい(東京)で、

一次エネルギー消費量が従来より20%下がっていて、

自家発電できる設備を設置すればOK!




って言葉では簡単に言えます。

でも、具体的にどのようにしたらそれぞれ基準を満たせるのか?

この問いに答えられる人は、実務で建築をやっている人でないと難しいです。

シュミレーションソフトなどでだいぶ簡単に数値は出せますが、それでも面積を計算したり、材料の性能を入力したりと専門知識も必要です。

基準を言うのは簡単ですが、その基準を満たす設計したりするのは、皆さんが思っている以上に大変です。

そしてなによりも、実際ZEH住宅と従来の住宅を比べてどのくらい性能が上がっているのか?どのくらい違いがあるのか?

その辺をきちんと理解する必要があります。

ただ単にZEH住宅だからよい!というのは、ちゃんと住宅の性能を理解しているとは言えません。




というのも、また別記事で上げようと思っていますが、高性能と言われているZEH住宅もぶっちゃけそんなに高性能な住宅ではありません(笑)

多分断熱に詳しい方なら皆同様の意見だと思います。




ZEH住宅は、従来の住宅性能より性能はいいですが、そもそも従来の住宅の性能がシンプルに低すぎるんです。

この辺はまた別の記事にてお話ししたいと思います。




まとめ


いかがでしょうか?

今回は、ZEH住宅って何!?ZEH住宅の基礎知識

というテーマでお話させていただきました。




なんだかんだでマニアックすぎるお話になりましたが、断熱やZEHについては表面だけ理解しようとすると間違った解釈をしてしまいます。




私も昔は太陽光パネルにすれば、電気売ってお金稼げる~

とかのんきなことを考えていました。

大事なのは、単純に基準を満たしているからOK

ではなく、自身が求めている基準がどのくらいかを知り、それにあった住宅に住むことが大事です!

これから、もう少し断熱について深堀をしていきたいと思います!


近年は大変多くの情報に溢れています。

相談する場所はいっぱいありますが、いきつくところポジショントークになってしまうことがほとんど。

営業マンの言葉をそのまま鵜呑みにしていませんか?

本当に正しい内容・情報なのかをしっかり判断する必要があります。

リフォームや新築・不動産など、住宅に関わったプロの第三者の目で、初歩的な内容から専門的な内容までご相談のっております。

建築工事・設計といった建設業の内容から、お部屋探し・不動産購入といった不動産業の内容まで幅広く扱っております。

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