☀️平屋あるある⑨|太陽光パネルを“載せすぎた家”のリアル
〜環境にも家計にも優しい、のはずが?〜「屋根の上、全部パネルで埋めたいんです。」そんな声を聞くことは以前より少し増えてきた。“そこまで多くはないけれど、載せるならできるだけたくさん”という方や、“太陽光+蓄電池”を検討する方が増えているのは確かだ。電気代の高騰、補助金、GX住宅、ZEH。太陽光は時代に合った選択だけれど、“載せすぎ”が安心を損なう場合もある。ある平屋のお客様は、「せっかくなら最大限つけた方が得」と考えて、屋根一面に太陽光を設置した。発電量は申し分ない。ただ、図面を見ながらこう話してくれた。「枚数が多いと、屋根が重そうで…大きな地震が来たときが少し心配なんです。」たしかに、平屋は構造的に安定している。でも屋根面積が広い分、太陽光の枚数が増えれば荷重も比例して増える。“平屋だから安心”とは言い切れない。耐震等級3は当たり前として、構造計算時には太陽光パネルの荷重を加味して設計することが大切だ。さらに、繰り返しの余震に対しても有効な制震ダンパーの採用などを検討しておくと、より安心できる構造バランスになる。また、屋根形状や勾配も発電効率に影響する。特に南側に建物がある敷地では、冬場など日射角度が低い時期に当初のシミュレーション通り発電できないケースもある。だからこそ僕は、敷地条件を正確に読み解いた上で設置計画を立てることが大切だと思う。その土地が持つ「日照・風・周辺環境」の“性格”を見極めるのも、建築士の大切な仕事のひとつだ。太陽光は、“たくさん載せられるなら載せる”ことも間違いではない。ただし、長く・安定して・安全に発電できる設計が前提。屋根・構造・敷地のすべてを総合
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