私がデザインの仕事で大切にしていること
私は本業でインハウスデザイナーとして働きながら、副業ではロゴデザインやイラスト制作を行っています。
デザインの仕事に携わるようになって20年以上になりますが、私がずっと大切にしている考え方があります。
それは、デザインはただ見た目を整える仕事ではなく、伝えたいことを形にする仕事だということです。
もちろん、見た目の美しさや、かっこよさ、かわいさも大切です。
しかし、どれだけ綺麗なデザインでも、
誰に向けたものなのか。
何を伝えたいのか。
どんな印象を残したいのか。
そこが曖昧なままでは、本当に伝わるデザインにはならないと感じています。
だから私は、いきなり形を作るのではなく、まず相手の想いや目的を聞き、整理し、方向性を考えることを大切にしています。
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500件以上のご依頼を通して感じたこと
私は2018年にココナラでの活動を始めてから、これまで500件以上のご相談やご依頼に携わってきました。
その中で感じるのは、多くの方が最初から明確に「こういうデザインが欲しい」と決まっているわけではないということです。
むしろ、
「なんとなくこんな感じ」
「うまく説明できないけど」
「イメージはある」
「想いはあるけど、どう形にしたらいいかわからない」
そんな状態からスタートすることも少なくありません。
だからこそ、デザイナーに必要なのは、ただ言われたものを作ることではなく、相手の中にある曖昧なイメージを汲み取り、整理し、より良い形として提案する力だと思っています。
どんなお店なのか。
誰に来てほしいのか。
どんな印象を持ってもらいたいのか。
何を強みとして伝えたいのか。
そういったことを一つずつ整理していくことで、初めてデザインの方向性が見えてきます。
振り返ると、良いデザインが生まれる時は、必ず制作前にこの「整理」と「提案」の時間があります。
逆に、そこが曖昧なまま作り始めると、どれだけ見た目が綺麗でも、どこか伝わりきらないデザインになってしまうことがあります。
AIの出現によって考えたこと
そんな中で、ここ数年大きく変わったものがあります。
それがAIの存在です。
AIが出てきた時、私は正直「デザイナーの仕事はなくなるのではないか」と思いました。
実際、AIは短時間で高品質なビジュアルを作ることができます。
少し前まで何時間もかけていた作業が、数分でできてしまうこともあります。
言葉を入力すれば、見たことがあるようで見たことがない、驚くようなビジュアルが出てくる。
そう考えると、これまでデザイナーが担っていた「作る」という作業の価値は、今後大きく変わっていくのだと思います。
では、これからのグラフィックデザイナーは何を価値として提供していくべきなのでしょうか。
最近、私はその答えのひとつが「提案する力」ではないかと思っています。
ただし、ここで言う提案とは、単にデザイン案を出すことではありません。
相手の想いや目的を汲み取り、情報を整理し、
「なぜこの表現が良いのか」
「なぜこの色なのか」
「なぜこの形なのか」
「どのように使っていくと効果的なのか」
そこまで言葉にして伝えること。
これからのデザイナーには、そういう提案力がより求められていくのではないかと感じています。
これからのデザイナーに必要なこと
一方で、デザイナーには職人気質な人も多いと思います。
私自身もそうでした。
感覚的にはわかる。
良し悪しも判断できる。
でも、それを言葉で説明することが苦手でした。
過去に在籍していた制作会社の先輩デザイナー達も、素晴らしいデザインを作る人達でしたが、「なぜそうしたのか」を細かく説明することはあまりありませんでした。「これで良い感じ」とか「なんかそれっぽいよね」など
感覚的にざっくりしているイメージです。
しかし、AIが当たり前になる時代では、それだけでは足りなくなってきています。実質、私の業務もAIに置き換わっているところも多々あります。
なのでグラフィックデザイナーは、ただ作る人ではなく、提案できる人であるべきだと思います。
相手の想いを聞く→目的を整理→方向性を考える→伝わる形として提案
そして、その提案を言葉で説明し、相手と共有できること。
それが、AI時代におけるグラフィックデザイナーの価値になっていくのではないでしょうか。
AIはこれからも進化していくと思います。
だからこそ、人と向き合い、曖昧な想いを汲み取り、言葉にし、最適な形として提案する力がより大切になる。
私自身も、デザイン力だけでなく、ヒアリングする力、整理する力、言語化する力、そして提案する力を意識的に磨いていきたいと考えています。
これからのグラフィックデザイナーに必要なのは、ただ綺麗なものを作る力だけではなく、
「何を伝えるべきか」を考え、
「なぜこの表現なのか」を言葉にし、
「相手に届く形」として提案する力。
それが、AI時代におけるグラフィックデザイナーの役割なのかもしれません。
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