個人年金保険のメリット・デメリット!老後資金準備は早くから始めよう

記事
コラム
こんにちは、赤堀堂馬です。

皆さんは老後の資金を準備していますか?
日本で暮らす人の多くは、公的な年金制度に加入しています。しかし、公的年金だけで老後の暮らしを全て賄うのは厳しいでしょう。そのため、公的年金の不足を補うために自分で用意するお金が必要となってきます。

しかし、高齢者になってお金を用意するとなると非常に厳しいでしょう。そのため、老後のための資金の準備は、できる限り早めにしておく必要があります。老後のリスクを減らすために、オススメなのが個人年金保険です。今回は個人年金の特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。


個人年金保険とは

個人年金とは、私的年金とも呼ばれ、自分の年金を準備するための保険のことを指します。保険会社と契約し、一定期間保険料を振り込むと、保険会社が払い込まれた保険料を運用して、年金資源を準備してくれます。その後決まった時期に、これらを年金形式で受け取る事ができるという仕組みになっています。

個人年金保険は主に3つに分類できます。
・確定年金
・有期年金
・終身年金

確定年金とは
確定年金とは、5年や10年など、決まった期間だけ決まった額の年金が受けとれる事が確定しています。万が一、年金支給期間中に受取人が死亡しても、決められた年金は必ず支給されるため、遺族が受け取る事が可能です。年金支給前に受取人が死亡した場合は、それまでに払い込んだ保険料総額が死亡給付金という形で返金されます。

有期年金とは
有期年金とは、確定年金と動揺に決まった期間だけ年金を受け取れます。しかし、年金支給期間中に受取人が死亡した場合、その時点で支給は終了してしまいます。早く死亡してしまうと、生きて受け取れた場合より損をしてしまうため、確定年金よりも保険料が割安になっています。年金は自分が生きている間に使うものだと思った場合は、有期年金が適しているといえるでしょう。

終身年金とは
終身年金とは、受取人が生きている限り一生涯年金を受け取ることができます。受取人が死亡した時点で支給終了ですが、受け取り開始後5年から10年の間に死亡した場合、遺族に年金が支給される保証期間を儲けている商品もあります。

公的年金のようにずっと支給される安心感はありますが、保険料は割高になっているため、受け取り総額が保険料払い込み総額を上回る様になるには、相当の期間が必要となってきます。


個人年金保険は一時金でまとめて受け取る事ができる
個人年金保険は、年金形式で受け取るのではなく、一時金でまとめて受け取ることも可能です。一括受け取りは、より良い資金の預け先がある場合や、受け取り開始時期にまとまったお金が必要な場合などに利用されることが多いです。
ただし、一括で受け取った場合、受け取り期間中の運用ができないため、一時金の額は年金として受け取った場合の総額よりも少なくなるのでご注意ください。


個人年金保険に加入するメリットとは

個人年金保険に加入する事で得られるメリットについてみていきましょう。

●個人年金保険料控除の対象である
1つ目のメリットは「個人年金保険料控除の対象である」ことです。
個人年金保険に加入すると、払い込んだ保険額に応じて所得控除できる場合があります。
所得控除のなかに、生命保険に加入しているとき、払い込んだ保険料に応じて受けられる「生命保険料控除」があります。

生命保険料控除は、生命保険の種類によって3種類の控除があります。
・生命保険料控除
・介護医療保険料控除
・個人年金保険料控除

個人年金保険であれば必ず個人年金保険料控除を受けられるわけではなく、以下の条件を満たす商品・契約内容でなくてはなりません。
・年金の受取人が、契約者本人か、その配偶者であること
・受取人が被保険者であること
・保険料を払う期間が10年以上であること
・年金の受取開始時が60歳以降で、受取期間が10年以上であること

●老後資金を確実に準備できる
2つ目のメリットは「老後資金を確実に準備できる」ことです。
個人年金保険に加入すれば、契約した分の年金額は保証されるため、確実に老後資金を準備できます。

保険料は一般的に口座引き落としやカード払いのため、自動的に貯蓄可能な仕組みになっています。また、預貯金よりも高い利率で貯めることができます。受け取れる年金総額を払い込んだ保険料総額で割れば、どれくらい増加したのかを返戻率として捉えることも可能であり、個人年金保険の返戻率は105~110%の間くらいが主流だそうです。

●投資するリスクを避けたい人に向いている
3つ目のメリットは「投資するリスクを避けたい人に向いている」ことです。
投資にはリスクがつきものです。基本的に元本は保証されていませんから、大きく増やせるチャンスがある代わりに、お金を失ってしまう可能性も覚悟しなくてはなりません。

投資には、ある程度の金融商品の知識や、こまめな情報収集、証券口座を開設したり、商品を購入したりする手間が必要です。個人年金保険が預貯金より高利率なのは、保険会社が年金原資を運用しているからです。

そのため、加入者は何の知識もなくても、代わりに投資やリスクコントロールを行ってくれるため、中途解約したり、保険会社が破綻しない限り、元本は保証されます。

手間を避け、リスクは負いたくないが、預貯金よりはましな利率で貯めたい、というニーズには、個人年金保険が適しているといえるでしょう。


個人年金保険に加入する事で発生するデメリット

個人年金保険に加入する事で発生するデメリットについてみていきましょう。

●インフレに対応できない
1つ目のデメリットは「インフレに対応できない」ことです。
多くの個人年金保険は、契約時点で将来受け取る年金金額が決まっています。
受け取り機関までの間にインフレが進行し、物価が大幅に上昇してしまうと、相対的に受け取れる年金の将来的価値は下がることになってしまうでしょう。そのため、個人年金保険はインフレレイスクに弱い金融商品といえます。

保険料500万円、返戻率104%の個人年金保険に加入したとします。
30年後520万円の年金を受け取ったとしても、インフレが起きてお金の価値が75%に下落した場合、実質的には390万円の年金を受け取ることになってしまいます。

インフレ対策商品として、「増加年金・増額年金」という、保険会社の運用がうまくいけば年金額が上乗せされるというものもあります。インフレが進行すると金利も上昇するため、増加年金・増額年金が生じる可能性も高くなるでしょう。

●途中解約をすると損をする
2つ目のデメリットは「途中解約をすると損をする」ことです。
貯蓄性保険は早期に解約すると損をする特徴があります。個人年金保険の場合、保険料払い込み期間中に解約してしまうと、受け取れる解約返戻金総額がそれまでに払い込んだ保険料総額を下回るケースがほとんどでしょう。これを「元本割れ」といい、個人年金保険に加入するのなら中途解約はしない、使う予定のない資金で加入する、という前提で考えるのが良いです。

●利率が良い金融商品とはいえない
3つ目のデメリットは「利率が良い金融商品とはいえない」ことです。
低金利の今、個人年金保険は利率が良い金融商品とはいえず、高利率で貯蓄したいのであれば、iDeCoやつみたてつみたてNISAといった制度を活用して、投資信託等の投資商品をおすすめします。


まとめ

今回は「個人年金のメリット・デメリット」について解説してきました。以下まとめになります。

・個人年金とは、自分の年金を準備するための保険のこと
・きちんと保険料を支払って行けば、老後資金を確実に準備できる
・途中解約をしない限り、他の投資に比べ手間やリスクが低いため誰でも加入しやすい

個人年金保険は利率が高いとはいえませんが、確実に老後資金を準備できる方法の一つです。そのため、長期間使う予定のない資金があるひと、口座引き落としにより確実に貯めたい人、株や投資信託などのリスク商品を保有したくない人が個人年金保険に向いているといえるでしょう。

老後資金は準備開始が早ければ早いほど多く貯蓄できます。やってみようかなと思った方はぜひこの機会に始めてみてくださいね。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す