展示会の目的として、競合比較を挙げることは多いです。
実際、それは自然だと思います。
似たような会社や技術を、一度にまとめて見られる。
資料だけではわからない空気感もある。
だから展示会は、競合比較に向いているはずです。
でも、終わってみると
「いろいろ見たけど、結局どう違ったのかうまく言えない」
となることがあります。
これは、展示会で何も得られなかったわけではありません。
むしろ逆で、それぞれの会社の話をちゃんと聞いていることが多い。
ただ、比べるための見方になっていないんだと思います。
たとえば、A社では放熱の話が気になった。
B社では量産の話を聞いた。
C社では担当者が強調した差別化ポイントに引っ張られた。
これだと、一社ずつは覚えていても、横には並びません。
競合比較にしたいなら、展示会に入る前に
「今回は何を比べるのか」
だけでも置いておいた方がいいです。
性能なのか。
用途との近さなのか。
量産実績なのか。
価格の考え方なのか。
導入しやすさなのか。
全部でなくていいんです。
でも、比べる軸がないまま会場に入ると、どうしても“おもしろかった順”になります。
それはそれで楽しいのですが、競合比較としては少し弱い。
展示会で競合比較が難しくなるのは、会場が悪いわけでも、自分の理解が足りないわけでもなくて、
比べる設計をしないまま入ってしまうから
なのかもしれません。
同じ質問を、何社かにぶつけてみる。
同じ観点で、何社かを見てみる。
それだけで、帰ったあとの整理はかなり変わります。
競合比較って、会場で全部結論を出すことではなくて、
少なくとも
「どこがどう違ったか」
を持ち帰ることだと思っています。
そこまで行ければ、展示会はかなり価値のある時間になります。