業務の自動化や効率化の話をすると、よくこんな反応をいただきます。
「うちみたいな小さい会社が、そんな大袈裟なことやっても意味ないでしょう」
「個人でやっているくらいの規模で、わざわざツールを入れるほどでもない」
「ちゃんとしたシステム会社に頼むようなレベルじゃないし、自分で何とかするしかない」
気持ちはとてもとても、よくわかります!!!
「自動化」「DX」「業務システム」と聞くと、なんとなく大企業や中堅企業の話のように感じてしまいますよね。
実際、私がそうでした。。。
「DX」と聞くと、鳥肌が立っていたくらいです!(笑)
何百万円もかけて大きなシステムを入れる、専任の担当者を置く、社内全体を巻き込んで改革する。そんなイメージがどうしても先に立ちます。
でも実際は、少し違います。
むしろ、人手が限られている小さな組織や個人事業主こそ、ちょっとした仕組み化の効果が大きく出やすいのです。
(実際に話を聞いて実践してみると、私の場合はちゃんと理解していなかっただけでした!)
中小企業庁の白書でも、デジタル化に取り組む中小企業ほど、業務効率化だけでなく売上やコスト面でも好影響が出ている傾向があると示されています。
そして、デジタル化に踏み出せない理由として最も多く挙がるのが、「費用負担」と「人材不足」です。つまり、多くの経営者は「効率化したい気持ちはあるけれど、何から手をつければいいかわからない」「システム会社に相談するほどでもない気がする」という状態にいるわけです。
実は、、、、
ここに、認識のすれ違いがあります。
「自動化」と聞くと、つい全体を一気に変える話に感じてしまいますが、実際にやるべきことはもっと小さくて済みます。
たとえば、こう考えてみてください。
毎日繰り返している作業の中で、「これ、自分じゃなくてもできるな」と感じるものは、いくつありますか?
・お問い合わせメールを管理表にコピーする
・予約内容を別の表に書き写す
・毎朝、複数のサイトを開いて状況を確認する
・申し込みが入るたびに、担当者にチャットで知らせる
・月末に、あちこちのシートから数字を拾って合計する
・お客さまに「受け付けました」と返信メールを送る
・同じ内容を、別のサイトにも入力する
このうちのどれか1つでも、「あ、これ毎日やってる」と思ったなら、それは仕組み化で減らせる可能性が高い作業です。
ポイントは、全部を一度に変えようとしないことです。
むしろ、いちばん面倒に感じている作業を「1つだけ」減らすところから始めるのが、いちばん成果が出やすいやり方です。
業務改善の現場では、これを「ボトルネックから手を入れる」と言います。
水の流れを良くしたいときに、いきなり配管全体を交換するのではなく、いちばん詰まっている1箇所だけを通すイメージです。
それだけで、全体の流れがぐっと良くなることが多いのです。
具体的に、小さく始めるとはどういうことか。
3つのパターンに分けてご紹介します。
▼ パターン①:「1つの作業を半分の時間にする」から始める
たとえば、毎朝30分かけている情報チェックがあるとします。
この30分を、いきなりゼロにする必要はありません。
まずは「15分で済むようにする」ことを目標にすると、ハードルがぐっと下がります。
複数サイトを巡回して情報を集めている作業なら、一覧で見られる形にまとめるだけでも時短になります。
全部を自動化しなくても、確認しやすい形に整えるだけで、毎日の負担はかなり変わります。
▼ パターン②:「ミスが起きやすい1箇所」から始める
毎月のうち、決まって「うっかり」が起きる作業はありませんか?
入力漏れ、転記ミス、通知忘れ、返信のし忘れ。
こうした「気を抜くと起きるミス」が決まった場所で発生しているなら、そこは仕組み化の効果が大きい場所です。
たとえば、お問い合わせへの返信を手作業でやっていて、忙しいときに送り忘れることがあるなら、「受付完了メールだけ自動送信にする」だけでも、心の負担は驚くほど軽くなります。
全部を自動化しなくても、「絶対に漏れたくない1箇所」だけ仕組み化するという考え方です。
▼ パターン③:「自分以外の人がやる作業」から始める
スタッフや家族、外注先の方に頼んでいる作業の中で、「説明するのも手間だし、自分でやった方が早い」と感じているものはありませんか?
こういう作業は、仕組み化との相性がとても良いです。
決まった手順をツール側に持たせてしまえば、誰がやっても同じ結果になります。
人に説明する負担も、教えるたびに発生するブレも減ります。
「自分しかできない」状態から抜け出す第一歩としても、ここはおすすめです。
ここまで読んで、「なるほど、自分でも始められそうだ」と思った方もいると思います。
もしご自身でやってみたい場合、選択肢はいくつかあります。
Googleのスプレッドシート、フォーム、カレンダー、Gmailなどを組み合わせて、GAS(Google Apps Script)で連携させる方法は、Googleアカウントがあれば無料で始められます。
最近はAI(ChatGPTやClaudeなど)に「こういう流れを自動化したい」と伝えると、設定手順やコードの案を出してもらえるので、未経験から始める方も増えています。
ただ、実際にやってみると、いくつかの壁にぶつかることが多いです。
1つ目は、「どこから手をつけるか」を決めるのが意外と難しいということです。
日々の業務に没頭していると、自分の作業を客観的に見るのは案外大変です。「全部大変」に感じてしまって、優先順位がつけられないという声もよくあります。
2つ目は、設定や権限まわりでつまずきやすいことです。
動かないときの原因が、コードなのか、権限設定なのか、サービス側の仕様なのか、慣れていないと切り分けが難しくなります。
3つ目は、「自分しか理解していない仕組み」になりやすいことです。
最初は動いていても、半年後にちょっと修正したいと思ったときに、自分でも何を作ったか思い出せない、ということがあります。
だからこそ、私はこういう考え方をおすすめしています。
「全部を自分でやる」か「全部を外注する」かの二択ではなく、最初の整理だけ相談する、という道もあるということです。
具体的には、こんな進め方です。
最初の段階で、今の業務の流れを聞いてもらって、「どこを仕組み化するといちばん効果が出るか」を一緒に整理する。
その上で、自分でやれそうな部分は自分でやる、難しい部分だけ作ってもらう。
そういう柔軟な進め方ができると、無理なく一歩目を踏み出しやすくなります。
実際、ご相談いただく方の多くは、最初は「ふわっとした困りごと」しか持っていません。
「毎日忙しいけど、何が一番のボトルネックなのかは正直わからない」
「とりあえず楽にしたいけど、何を頼めばいいか整理できていない」
こういう状態で大丈夫です。
むしろ、整理するところから一緒に進めるのがいちばん成果が出やすいと感じています。
大事なのは、「自動化の知識がある状態で相談する」ことではなく、「今の困りごとを言葉にしてみる」ことだけです。
それさえあれば、あとはこちらで一緒に形にしていきます。
「うちの規模で大袈裟」と感じていた方も、ここまで読んでいただいて少しイメージが変わっていれば嬉しいです。
自動化や仕組み化は、大きな会社のためのものではありません。
むしろ、人手が限られている小さな組織や個人事業主だからこそ、1つの作業を減らすだけで毎日の余裕がぐっと生まれます。
「人を増やすほどじゃないけど、このままだと回らない」
「本業の時間を取り戻したい」
「ミスが起きるたびに気が休まらない」
そんな状態にいるなら、それは小さく始めるサインかもしれません。
最初の一歩は、たった1つの作業を見直すことからで十分です。
最初にも書いたように、私も実際「DX」などの言葉を敬遠していた過去があります。
しかし、恐る恐る自ら導入してみた結果、、
・売上を上げるための営業活動に時間を割くことができたり、
・新規事業の立ち上げに時間を使うことができたり、
・仕事を早く切り上げて家族との時間を作ることができたり、
と、他のことに多くの時間を使うことができるようになりました。
あの決断が無ければ、coconalaでこういった発信もしていなかったかもしれません。。。(笑)
もし気になるものがあれば、私のプロフィールからお気軽にメッセージください。
「こういう作業に困っていて…」という段階でも大歓迎です。
難しい専門用語は使わず、今の業務の流れを一緒に整理しながら、無理のない形を考えます。
業務ツールディレクター はせ