GoogleフォームとGoogleスプレッドシートを組み合わせると、申込管理をすぐに始められます。
専用システムを契約しなくても使えるため、イベント、教室、相談予約、社内申請など、さまざまな場面で利用されています。
一方で、最初は問題なく使えていても、申込数や担当者が増えると、重複登録、定員超過、通知漏れなどが発生することがあります。
この記事では、申込管理をスプレッドシートで作るときに起きやすい5つの失敗と、その対策を紹介します。
1. 同じ申込が重複して登録される
利用者が送信ボタンを複数回押したり、通信状況が悪く再送信したりすると、同じ内容が複数行に登録されることがあります。
担当者が目で確認するだけでは、申込数が増えたときに見落としやすくなります。
重複を防ぐ方法として、次のような項目を組み合わせて確認します。
・メールアドレス
・電話番号
・申込対象
・希望日時
・受付番号
ただし、家族が同じメールアドレスを使う場合など、同じ情報でも別の申込として扱うケースがあります。
単純に削除するのではなく、「重複の可能性あり」として担当者が確認できる状態にする方が安全です。
2. 名前や商品名の表記が一致しない
人が入力する文字には表記ゆれがあります。
たとえば、全角と半角、前後の空白、漢字とひらがな、「株式会社」の有無などです。
商品やサービスを別の原価表・名簿と照合する場合、文字が完全一致しないだけで「該当なし」になることがあります。
対策として、次のような処理を行います。
・前後の空白を削除する
・全角と半角を統一する
・大文字と小文字を統一する
・よくある別名を変換表へ登録する
・照合できなかったデータを一覧にする
自動的に似た文字へ置き換えすぎると、別の商品や別人を同じものとして扱う危険があります。
一致しないデータを無理に確定せず、人が確認できる欄を残すことが重要です。
3. 定員を超えて受付してしまう
予約やイベントでは、日時ごとに定員が設定されています。
スプレッドシート上で受付数を数えるだけでは、ほぼ同時に複数の申込が届いたとき、どちらの処理も「まだ空きがある」と判断する場合があります。
その結果、定員10人の枠へ11人目が登録される可能性があります。
定員管理では、人数を確認して登録する一連の処理を、同時に実行されないように制御します。
さらに、次の情報を記録しておくと確認しやすくなります。
・申込を受信した日時
・受付を確定した日時
・受付時点の残り枠
・定員超過で保留になった理由
キャンセルが発生したときに、空き枠へ戻す処理も必要です。
4. メールが送信できなかったことに気づかない
申込者への確認メールを自動化しても、すべてのメールが必ず届くとは限りません。
メールアドレスの入力間違い、迷惑メール判定、一時的なエラー、送信数の上限などが原因になります。
「メール送信処理を実行した」ことと、「相手がメールを受信した」ことは同じではありません。
最低限、管理表には次の情報を残します。
・送信予定のメールアドレス ・送信処理を行った日時 ・送信処理の成功または失敗 ・失敗時のエラー内容 ・再送信の有無
重要な予約では、画面にも受付完了と受付番号を表示し、メールだけに頼らない方法が安全です。
5. 誰が対応したか分からなくなる
申込内容が正しく登録されても、その後の対応状況が管理されていないと、確認漏れや二重対応が発生します。
担当者が複数いる場合は、次のような項目を用意します。
・対応状況 ・担当者 ・最終更新日時 ・確認メモ ・次に行う作業
対応状況は、「新規」「確認中」「確定」「キャンセル」「要確認」など、数を増やしすぎない方が運用しやすくなります。
一定時間「新規」のままになっている申込を担当者へ通知すれば、確認漏れの防止にもつながります。
また、列の削除や数式の上書きに備えて、保護範囲やバックアップ方法も決めておく必要があります。
完全自動化より、確認できる仕組みが重要
申込管理では、処理を速くすることだけが目的ではありません。
重複の可能性がある申込、照合できないデータ、定員を超えた申込、送信できなかったメールを、担当者が確認できることが重要です。
自動処理で隠してしまうのではなく、「どこまで正常に処理できたか」「どこから人の確認が必要か」を管理表で分かるようにします。
これから申込管理を作る場合は、通常の流れだけでなく、失敗した場合の処理も最初に決めておくことをおすすめします。
現在のフォームやスプレッドシートで重複、通知漏れ、確認漏れが起きている場合は、現在の運用を残しながら改善できる範囲をご相談いただけます。