脈の乱れが脳梗塞につながる?
知っておくだけで命が守れる、心房細動の話。
外来で時々、相談を受けます。
「なんか動悸があるんですよね」
「脈が飛ぶ感じがして」
って。
その中で、僕が一番気になるのが「心房細動」という不整脈です。
見逃されやすくて、でも放置すると怖い。
今日はそれを、できるだけシンプルに話します。
心臓は電気で動いてる
ご存知ですか?
心臓って、電気信号でリズムを刻みながら動いてるんです。
ドクン、ドクン、って規則正しく。
その電気がうまく流れているから、血液が全身に届く。
でも心房細動になると、このリズムがバラバラになります。
心臓の上の部屋(心房)が、細かくブルブルと震えちゃう感じ。
ドクン、ドクン、じゃなくて、ドドド、ドク、ドドク、、、みたいな。
健康診断で「脈が乱れてます」って言われたことがある方、ちょっとだけ続きを読んでほしいです。
そしてもう一個重要なことが
健康診断で「脈が乱れてます」って言われたことがない方、でも脈の不整を感じることがある方
特に読んでほしいです。
怖いのは動悸じゃなくて「血栓」
動悸がつらい、息切れがする——そういう症状がある人もいます。
でも。
症状がほとんどない人も、実はとても多い!!
じゃあ何が問題なの?って思いますよね。
脳梗塞です。
心房細動になると、心臓の中で血液が固まりやすくなります。
その血のかたまりが脳に飛ぶと、脳梗塞が起きる。
つい先日、母親からLINEがありました。
「病院言ったら心房細動って言われたけど、どうしたらいい?」
「血液サラサラの薬を処方されたけど、これは飲まなくていいよね?」
僕は正直焦りました。やばい、脳梗塞になるって。
「すぐに電話して、まず今日はその血液サラサラの薬を飲んでくれ!」
とても嫌そうでしたが、なんとか飲んでくれました。
でも心配です、すでに心房細動で血栓ができてるかもしれないって思って。親の脈拍なんて、なかなか取らないしチェックしないですよね。
息子であり医者だけど。
結局、精査して治療して、今はすっかり正常の脈拍です。
今は安心しています。
今はいい治療と検査がありますね。
脈が正常になった親は上機嫌です。
「今まで、息が上がったり不調が多かったけど、脈が正常になったら全て症状なくなった。歳のせいにしてたけど、これは心房細動のせいだったんだ!」
って。
じゃあ、どうやって気づくの?
よくある症状はこんな感じ:
動悸(脈がバクバク・ドキドキ)
なんとなく息切れ・だるさ
胸のモヤモヤ感
でも!!さっきも言ったけど、無症状の方も多い。
発作性と言って、時々しか起こらないので
健康診断では正常なんですよね。
健診の心電図でひっかかって、初めてわかる——なんてことが普通にあります。
最近だと、スマートウォッチが不整脈を検知してくれることもある。
「Apple Watchに心房細動って出たんですけど大丈夫ですか?」
外来でこういう相談、最近ほんとに増えてます。
あれ、馬鹿にできないんです。ちゃんと拾ってくれることがある。
その時はちゃんと検査を行い、それが本物かどうかをチェックします。
動悸が気になる方、健診で脈の乱れを指摘された方——相談してみてください。
「何でもなかった」で終わってもいいんです。
でも、知らないまま放置するのは、僕はやっぱり怖い。
まとめ
心房細動、難しそうな名前ですが、ポイントはシンプルです。
「脈のリズムが乱れる→心臓の中で血が固まりやすくなる→脳梗塞のリスクが上がる」
この流れを知っておくだけで全然違います。
症状がなくても起きることがある。
だから、健診の心電図はちゃんと確認してほしい。
怖がりすぎなくていいです。
でも、知らないまま過ごすのはもったいない。
あなたの心臓、大切にしてほしいんです。本気でそう思ってます。
noteメンバーシップもやっています。
「心臓外科医の保健室 〜動脈硬化・生活習慣病の予防教室〜」
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