IT導入が失敗する会社に共通する「最初の勘違い」
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IT・テクノロジー
「とりあえずITを入れれば、何か良くなる気がした」
「業者に任せれば、正解を提示してくれると思っていた」
IT導入がうまくいかなかった経営者の方と話していると、
ほぼ例外なく、こうした言葉が出てきます。
不思議なのは、
誰もサボっていないし、誰も間違ったことをしようとしていない
それなのに、なぜか成果が出ない。
この時点で、
「ツールが悪かったのか」
「業者選定を間違えたのか」
と考え始める会社が多いのですが、
実はそこに本質はありません。
なぜその迷いが生まれるのか
IT導入が失敗する会社には、
ある“最初の勘違い”があります。
それは、
ITが“答え”を持っていると思っていることです。
本来、ITは
・業務の整理
・判断の反映
・決めたことの再現
をするための「手段」です。
ところが、
「ITを入れれば、業務が整理される」
「システムを作れば、判断が明確になる」
と、順番が逆転してしまう。
この時点で、
ITは“解決策”として期待され、
判断は宙に浮いたままになります。
ITの話に見せかけた「判断の話」
IT導入の打ち合わせでよくある光景があります。
・どこまでをシステム化するか決まっていない
・誰が最終判断者なのか曖昧
・例外処理をどう扱うか決めていない
それでも話は進みます。
なぜなら、
「決めていないこと」を前提にしても、ITの話はできてしまうからです。
でも、これは錯覚です。
決まっていない状態をそのままシステムに落とすと、
その曖昧さは、何倍にも増幅されて現場に返ってきます。
現場で実際に起きる“ズレ”
現場では、こんなことが起きがちです。
・「結局、前より面倒になった」
・「例外が多すぎて、手作業に戻った」
・「誰に聞けばいいか分からない」
ここで問題になるのは、
操作性や機能不足ではありません。
判断が決まっていないまま、仕組みだけが先に動き出したこと
これが、現場の混乱を生みます。
システムは、
業務を整理できていない会社ほど、壊します。
なぜなら、曖昧さを隠してくれないからです。
本当は先に決めるべきことの存在
本来、IT導入の前に考えるべきなのは、
「何を入れるか」ではありません。
・どこまでを会社として決めるのか
・どこからを現場判断に任せるのか
・最終的に誰が責任を持つのか
こうした判断の輪郭がないまま進めると、
どんなITも、期待通りには機能しません。
IT導入はコストの話ではなく、
経営としての意思決定の“結果”です。
その前段が曖昧なままでは、
結果だけを良くすることはできません。
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ここまで読んで、
「自社も当てはまるかもしれない」
と感じたなら、それは自然な感覚です。
IT導入が失敗する会社は、
能力が足りないわけでも、努力が足りないわけでもありません。
ただ、
判断を一人で抱えたまま進めてしまった
それだけのことがほとんどです。
本来、この手の話は
一度立ち止まって、整理しながら考えるべき領域です。
この手の話は、
ツールや開発の前に「何を決めるべきか」を整理しない限り、
何度でも同じところで止まります。
IT導入やシステム化の前段として、
判断の整理から支援しています。
スポットでのサポートを行っております。
ご相談ください。