前回、理不尽な職場環境に耐えきれず、韓国の**「雇用労働部(労働庁)」へ助けを求めに行った話の続きです。 今回は、そこで判明した「契約書の恐ろしい真実」と、地獄のような日々に終止符が打たれた
「最後の瞬間」**についてお話しします。
🏢 予約必須!
「30分一本勝負」の労働相談 まず、雇用労働部へ行く前の注意点です。 相談には事前の予約が必須で、基本的に**「3日前」**には予約をしないと枠が埋まっています。
相談時間: 最大30分(短い!)
飛び込み: 予約枠がいっぱいで、ほぼ不可能。
裏ワザ: 実は24時間の電話相談も可能です。
私はなんとか予約を取り、手元に「フリーランス契約書」と、院長のパワハラを記録した「録音データ」を握りしめて相談に向かいました。
📝 労務士も呆れた「完璧な罠」
対応してくれたのは、労働法のプロである労務士さんでした。 私の契約書に目を通した彼は、苦虫を噛み潰したような顔でこう言いました。
「……これは、契約書を作った側が相当な”上手(うわて)”ですね」 「あなたは、まんまと引っかかってしまいましたね」
どういうことかと言うと、この院長は過去に何度も労働裁判を経験しているのか、**「法律の網目をくぐるための契約書」**を作ることに長けていたのです。
無断欠勤の罰金: 法律上は違法だが、契約書にサインがあるため民事では不利になる可能性がある。
研修期間の退職制限: 本来なら自由だが、契約書で縛っている。
研修期間の無給・時給なし: 今の時代にはありえない「雇う側だけが得をする」条件。
「こんな契約、今の時代にありえませんよ!」
労務士さんも激怒してくれ、「もし民事裁判になるなら、雇用労働部が全力でサポートします」と言ってくれました。その言葉だけが、当時の私の唯一の救いでした。
🏥 診断書を出したら…まさかの「報復」
それからは、自分の身を守るために業務中の全てを録音する日々。 そんなある日、持病の腰のヘルニアが悪化し、医師から「入院が必要」との診断を受けました。
診断書と意見書を院長に提出し、休職の相談をしたのですが……返ってきたのは**「激怒」でした。 なんと院長は、私の体を心配するどころか、その翌日から私の勤務時間と日数をさらに長くする**という、あからさまな嫌がらせを始めたのです。
痛む腰を抱えながらの長時間労働。 これが約2週間続きました。
📞 電話一本での「あっけない幕切れ」
そして、その日は唐突に訪れました。 ある日の退勤後、先輩である正社員Aさんから電話がかかってきました。
「明日から、もう来なくていいよ。今日が最後の出勤ってことで」
電話一本での、あっさりとした解雇通告。 悔しさもありましたが、それ以上に**「ああ、やっとこの地獄から解放されるんだ」**という安堵感で力が抜けました。
その後、しっかり縁を切るために「退職証明書」を求めましたが、「なんで必要なの?」の一点張りで結局もらえずじまい。最後まで不誠実な対応でした。
💭 最後に
こうして、私の個人経営サロンでの勤務は幕を閉じました。 「技術を教えてやるのだから給料はなし」「見て覚えろ」という徒弟制度のような古い体質や、複雑な人間関係。 これは韓国に限らず、もしかしたら日本の美容業界でも似たような部分があるのかもしれません。
もし、これから韓国で美容の仕事をしたいと思っている方がいたら、「契約書」だけは本当に、本当に気をつけてください。 私のこの失敗談が、誰かの自分を守るきっかけになれば嬉しいです。
(個人サロン編・完。次回からはまた別の話題でお会いしましょう!)