五肢択一は「間違い探し」
選択肢を読む。
まずやることは一つ。
論点を見つけること。
論点は、いくつあるか分からない。
1つかもしれないし、3つ隠れているかもしれない。
その中で
「あ、ここはバツだ」
と思える箇所が見つかれば、そこで終わり。
間違いを見つけたから。「不適切なものを選べ」という問題であれば、
他の選択肢を読む必要はない。
「バツ」は確定。
ここで不安になって他の肢を読んでしまうのは、そのバツが確定していないからです。
知識が曖昧だから、危なく感じる。だから普段から、バツが見えたらそこで切る練習をする。
そして復習で確認する。
本当にその判断で合っていたのか。
その根拠で切ってよかったのか。
これを繰り返すと、自分の知識がどれくらい正確なのかが分かってくる。
「この程度の確信なら安全」
「この程度の確信では危ない」
その基準が、自分の中にできてくる。
これを練習でやっておくと、本試験で安心して切れる。
一方で、
「マル」
と思ったとき。
それは「間違いが見つかっていないだけ」という状態に過ぎない。
・まだ論点が隠れているかもしれない
・条件の「ただし書き」が抜けているかもしれない
・主語がすり替わっているかもしれない
だから、「マル」と感じても、
それは仮定。
「正しいものを選びなさい」という問題であっても、私は他の選択肢を必ず読む。
組み合わせ問題でも同じ。「マル」を安易に信じない。
※読まずに飛ばした肢は、復習で確認すればいい。
そのとき時間を測っておくと、どれだけ短縮できたかも把握できる。
択一で二つ残ったとき。
正しいものを選ぶ場合でも、誤っているものを選ぶ場合でも、決めかねるなら、
どちらがより「バツ」に近いか。
この視点で選ぶほうが、私は正解確率が高いと感じている。
なぜか。
問題作成者の視点に立つと分かる。
・正解肢→ 非の打ち所がない、完璧な文章を作る必要がある
・誤答肢
→ 1文字変える
→ 主語を入れ替える
→ 極端な言葉(「必ず」「のみ」など)を混ぜる
→ もっともらしい作り話を入れる
つまり、「間違いの証拠」は文章の中に具体的に残りやすい。
「なんとなく正しそう」は主観。
「ここが事実と違う」は客観。
客観のほうが、再現性が高い。
また、
「自信はないが正しかった気がする」
と
「見たことはないが、もっともらしい」
の二択なら、
私はまず「見たことがないほう」を疑う。
もっともらしい作り話には、冷静にリーガルマインドで読むとどこかに不協和がある。
さらに、人間には
確証バイアス
という心理特性がある。
自分が「正しい」と思った選択肢を裏付ける情報ばかり探してしまう。
・「正しい」を探すとき
→ 良いところばかりを見て、矛盾を見逃しやすい
・「間違い」を探すとき
→ 疑いの目になるため、欠陥やズレに気づきやすい
「疑ってかかる」姿勢のほうが、脳は細かな違和感に反応しやすい。
「正しい」という証明は難しい。
でも、
「間違い」の証明(反証)は、
たった一つの矛盾で成立する。
私はこの“反証型の思考”を、本試験でも再現できるようにしたいと思っている。
だからこそ、五肢択一と一問一答は、自分の中で役割を分けている。
一問一答は、
知識の定着と反応速度の確認。
五肢択一は、
思考の訓練。
同じ問題を何度も回すより、できるだけ新しい問題に触れるほうが、私は伸びると感じている。
問われ方が変わるたびに、論点の見抜き方が鍛えられるから。
五肢択一は、暗記の確認というより、思考の再現性を磨く場。
さらに、
バツが確定したと判断したら、
他の選択肢は読まない。
これができるかどうかで、時間はかなり変わります。
そして、
これは単なる時短ではありません。
バツを確定で切るには、知識が正確である必要があります。
そうでなければ、確定バツにはできません。
だから、
バツを確定させるには、暗記も厳格になります。
「適切なものを選べ」
という問題でも効いてきます。
最後に二択が残ったとき、本当にその二択の中に答えがあるのか。
それは、それまでに切ったバツを正しく消去できているかにかかっています。
五肢択一において、バツを確定する力は、正解確率に直結します。
確率的に天地の差になります。
5肢択一、「正しい組み合わせ」を選ぶタイプに限ると。
「適切なもの組み合わせを選べ」
だったときでも、
選択肢の構成上、2つの記述をバツだと確定できた場合、その時点で残る選択肢が1つに絞られて正解確率が100%になるケースが全体の約7〜8割を占める。
残りの2〜3割のケースでも、2択(50%)まで絞り込めるため、2つのバツを確定させる効果は非常に大きい。
つまり、
5つの選択肢のうち、2つだけバツと確定させれば良い。
バツを確定させる正確性を鍛えることが、択一突破において絶大な力を発揮する。
たとえ2つのバツを確定できず、1つのバツしか確定できなかった場合でも、
残る選択肢は、
3択(33%)か2択(50%)のいずれかに分岐し、平均しておおむね40%以上の確率で正解を掴み取れる計算になる。
これは70問ある択一式の中で、5つの選択肢のうち1つしかわからないという難問に対する正解確率としては上出来である。
ただし、
この確率の優位性は、その「バツ」が100%正しいという前提の元でしか成り立たない。
もし確定させたはずのバツが間違っていた場合、正解の選択肢を自ら消してしまうことになる。
これはよくあることだが、練習の段階でこの現象を絶対に起こさない判断基準を磨いていく。
これはバツだなと思った時に、確定的なのかそうでないのかを明確に分類し、まずは確定したもので回答を絞り込んでいく。
それで絞り切れなくなった時に、不確定知識を使用する。
この思考の流れが整っていれば、同じ知識量で勝負しても、
試験全体で数点は確実に上がる。
社労士試験は、能力よりも、試験制度に合わせて学習をどう設計するかが大切だと考えています。
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