「そして、1日が始まる」

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彼女の部屋に入るとき、私はいつも耳を澄ませる。
かすかに聞こえる呼吸の音。

ベッドの中に人の形を見つけて、つぎに視線を机に移す。

散らかった机。
彼女の心の中みたいだと思う。

そこには、見たくないものがあった。
茶色く汚れた、無造作に丸められたティッシュ。
同じ色のついた、鈍く光る「ソレ」。

一瞬、時間が止まる。

怒りでも、悲しみでもなく。
胸の奥に広がる、冷たいもの。

すぐそこで眠る彼女の背中。

生きている。
今は、ここにいる。

机の上を片付け、
もう一度、寝顔を確かめて部屋を出る。

また今日も、一日が始まる。
この子の「生き方」は、
こんなふうに、ぎりぎりの場所にあるのかもしれない。

見失わないように、
私は今日も、彼女の温かさを探す

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