第二章 第三話 「欲しい」と言えない複雑な心

第二章 第三話 「欲しい」と言えない複雑な心

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コラム

「最後の一個。
 これ、欲しい人、いる?」

そう聞かれているのに。
聞いてくれてるのに。


心の中では、思いっきり
「欲しい!」
そう思ってる。

声が、喉まで、
何度も出る。

それでも、
なかなか口に出せない。


そして、誰かの
「あ、わたし、欲しいです。」
という声で、
あえなく終了。


欲しいものがあっても、
「私が欲しいって、言っていいのかな」
「図々しいって、思われないかな」
「ほかにほしい人がいたら・・・」

「どうぞどうぞ、と
 心で泣いて譲ることしか知らない」

「あ~~~!」
短時間で駆け巡る、
数々の思い。

この葛藤だけで
エネルギーを使う。


私、あきらめることが
得意なんじゃなかったっけ?


誰かにお願いすることも、
何かを受け取ることも、
どうしていいかわからない。


欲しいと言うことが、
わがままのように感じて。

お願いすることが、
相手を困らせるように感じて。


だから今までは
「大丈夫だよ~。」
「いいよ、いいよ~。」
「気にしないで~。」

そう言って、
自分の気持ちを
引っ込めてきたのです。


やっぱり、
傷つくな。
ショックだな。
寂しいな。



「欲しいと」言って、
もし断られたら。
もし嫌な顔をされたら。
もし睨まれたら。

もしも、もしも、
母から言われたように
「そんなもの、いらないでしょ」
と言われたら。。。


そのときの悲しさを、
もう、感じたくないんだ。



だから先に、
「欲しくない」
ことにしたんだ。

そうすれば、
断られることもない。

お願いして、
がっかりすることもない。


けれど・・・、
「欲しい」と言えない私は、
本当は、欲しいんだよね?


最近、気づいたんです。
周りの人は「欲しい」と言うことに、
そこまでこだわっていないって。


「最後の一個。
 これ、欲しい人、いる?」

「あ、私、欲しい!」と、誰かが言う。

「え~!?
 私も、欲しい!」と、また別の誰かが言う。


え???

他に欲しい人がいるのに、
「え~!? 私も」
とか、言っちゃうの?


そんな、
私にとっては衝撃で
ドキドキするような言葉を、

軽々と子供のように言う
素直な友人たちを見て、


まだ、
口に出すのは怖いけれど、
私も、あなたたちを真似して、
少しずつ勇気を出そう。

そんな風に
思えるようになってきたのです。



欲しいと思う心は、
素直な気持ち。



あなたは、本当は欲しかったのに、
「欲しい」と言えなかったものがありますか。



🌿最後まで読んでくださり、ありがとうございます🌿

この連載では、
母との関係から始まった心の旅を、
少しずつ綴っています。

もしかしたら、
あなたの心にも重なる景色があるかもしれません。

これからも、一緒にゆっくり歩いていけたら嬉しいです。

そして、もし誰かと一緒に心を整理したくなった日には、
その続きを、安心して話しに来てください。




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