第二章 第五話 受け取ることさえ、しなくなった

第二章 第五話 受け取ることさえ、しなくなった

記事
コラム

「ありがとう。」

そう言われても、

「いえいえ。」

と、すぐに返してしまう。


何かをもらっても、

「いやいや。」

「申し訳ないから。」

そんな言葉が、
先に出てきます。


私は、
受け取ることが、
少し苦手でした。

親切も。

やさしさも。

褒め言葉も。

「そんなことないです。」

と、受け取る前に
返してしまう。



どうして私は、
みんなのように素直に
受け取れないんだろう。

そう思って、
心の奥をたどってみました。


欲しいと言えなかった。

望まないようにしてきた。

相手を優先するようになった。

そうやって歩いてきた先に、

「受け取る」

ということまで、
どこか怖くなっていたのかもしれません。


受け取ったら、
何か返さなくてはいけない。

本当は、相手は
渡したいと思っていないのかもしれない。
無理をしているのかもしれない。

そんな気持ちが、
どこかにあったように思います。


本当は、
受け取ることは、
相手の喜びでもあるかもしれないのに。

私は、
ほしい、受け取りたい!
と思いながらも

受け取りを
遠慮するようになっていました。


最近は、受け取るときに
「ありがとう。」

その一言だけを、
返してみることがあります。


最初は落ち着かなかったり
ドキドキしていたけれど、
少しずつ、慣れてきました。


受け取っても、
何も悪いことは起きない。

そんな小さな経験を、
少しずつ重ねています。


まだ、いつもが
上手にできるわけではないけれど。



受け取れない心も、
あなたを守ろうとしてきた心。


あなたは、
受け取ってもいいものまで、
遠慮してしまっていることはありませんか。



🌿最後まで読んでくださり、ありがとうございます🌿

この連載では、
母との関係から始まった心の旅を、
少しずつ綴っています。

もしかしたら、
あなたの心にも重なる景色があるかもしれません。

これからも、一緒にゆっくり歩いていけたら嬉しいです。

そして、もし誰かと一緒に心を整理したくなった日には、
その続きを、安心して話しに来てください。


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