【不安感】他人の活躍を見て「いいな」と思ったとき、脳の中で起きているちょっとしたバグ

【不安感】他人の活躍を見て「いいな」と思ったとき、脳の中で起きているちょっとしたバグ

記事
コラム
忙しかった今日という一日の締めくくりに、自分のための数分間の時間を作る。
ブログでコーチング、VISION GARDENです。

今日も一日、お疲れ様でした。

普段、SNSを見ていてこんな投稿が気になったりすることがある方、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。

「念願の独立を果たしました! 最高のメンバーに感謝!」

「今月も目標120%達成! チームのみんなありがとう」

「週末は家族とグランピング。大切な人との豊かな時間」

どれもまぶしくて、楽しそうで、自信に満ちあふれている。
そんな画面を見たあと、「それに比べて、自分は毎日同じような仕事を繰り返しているだけだな……」と、胸がヒリヒリとするような焦りや、冷たい劣等感が湧いてくる。

「他人の成功を素直に喜べない自分、なんか嫌だな……」
そう思ってしまう瞬間もあるかもしれません。

でも、そうやって落ち込む必要はまったくありません。
なんなら「めっちゃ悔しい!」と思っていいし、そんな自分を無理に抑え込んで、いい子でいなきゃなんて思わなくて大丈夫です。

一生懸命に自分の人生を生きているからこそ、その「まぶしさ」に心が揺らいでしまうのは当然の反応。その悔しさの裏には、あなたの中に「もっと良くなりたい」という熱いエネルギーがまだ眠っている証拠だからです。

脳が仕掛ける、ピント(焦点)のバグ


なぜ、私たちは他人の一部を見ただけで、自分の人生すべてが負けているかのような錯覚に陥ってしまうのでしょうか。

これには、人間の脳が持つある特有の「バグ」が関係しています。

人間には、「ある特定の要素(他人の目立つ成果、年収、自由な暮らしなど)だけに意識を集中させると、その要素が人生の幸福度のすべてを決定づけているかのように思い込んでしまう」という性質があります。

ノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者のダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)は、これを「焦点化の錯覚(Focusing Illusion)」と呼びました。

「人間は、自分が考えていることほど、人生において重要なものはないと思い込んでしまう」という脳の仕組みです。

他人の「輝いている瞬間」にピントが合った瞬間、脳はその光の部分だけを100倍くらいにズームアップします。そして、背景にある「その他すべての要素」を頭の中から完全に消し去ってしまうのです。

本当は、どんなに華やかに見えるその人にだって、その裏には泥臭い葛藤や、胃が痛くなるようなプレッシャー、孤独な決断や諦めが必ず存在します。24時間365日、ずっと「輝いているだけ」の人なんて、この世には一人もいません。

それなのに、私たちの無意識は「切り取られた最高の一瞬」だけを相手の人生のすべてだと錯覚し、それを持っていない自分を勝手に「0点」と位置づけてしまうのです。

カメラのレンズを「ズームアウト」させる訓練


この焦りや劣等感に襲われたとき、意志の力(ロジック)で無理やりポジティブになろうとするのは逆効果。

「他人は他人、自分は自分」といくら自分を説得しようとしても、無意識が引き起こした「ザワザワした焦り」を消し去ることはできません。

意識が無意識に勝てることなんて、万に一つもないからです。

だからこそ、ここでも大切なのは、焦る感情を無理に変えようと戦わないこと。
「悔しいな」「羨ましいな」と感じているその感情すらも、無理にいじらなくて大丈夫です。

ただ、他人の一部分にギューッと極端にズームアップしてしまっている「脳のカメラのレンズ」を、ゆっくりと『ズームアウト(カメラを引く)』させることを意識してみてください。

「あ、いま自分は錯覚にハマって、他人の一部分に100倍ズームしてたな」 「ズームしすぎて、自分の手元にあるピースが見えなくなっているな」

そうやって、一歩引いたところから「ズームアウトした客観的な視点」で世界を広く眺めてみる。

カメラを引いて広角レンズで世界を見渡してみれば、相手の人生の影の部分も、そしてあなた自身の生活の中にすでにある「感謝すべき小さなピース」や「積み上げてきた価値」も、ちゃんと視野に入ってきます。

無意識のバグをコントロールすることはできません。
だからこそ、ズームアップしてしまっている自分に「お、またやってるな」と気づき、あえてレンズを引いてあげる。このちょっとしたズームアウトの「訓練」が、あなた自身の人生に主導権を取り戻す最初の一歩になります。

今日のこのブログも、他人の光にピントが合いそうになったあなたの目を、静かにあなた自身へと連れ戻すための「ズームアウトのきっかけ」になれば嬉しいです。

【なりたい自分へ繋ぐ、今日の「問い」】


「あなたが今、誰かの姿を見て『羨ましい』と感じているその一部分は何ですか? そして、カメラのレンズをぐっと引いて(ズームアウトして)全体を見渡したとき、あなたの手元に『すでにある、大切なピース』は何ですか?」

頭のロジックではなく、心が感じている温度を、ただそのまま眺めてみてください。

それでは、今日もしっかり休んで、あなたらしい明日を。
VISION GARDENでお待ちしています。

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