【第2回】予定は合わない、それでも決めなきゃいけない。

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IT・テクノロジー

開院プロジェクトのキックオフ。
全職種がちゃんと顔を揃え、前向きな空気もあり、
「お、このメンバーならスムーズに進められそう」なんて思っていました。

それから数日後。
私は、自分のその甘さを痛感することになります。

「この件、できればベンダーさんと直接お話ししたいです」
「はい、もちろんです!日程調整しますね」

…ところが、そこからが地獄の始まりでした。

日程を伺うと、

「その日は午前中、現場の応援に出てまして…」

「午後は連続で会議が入ってて…」

「今週はちょっと難しいですね…」

全然、予定が合わない。

誰も悪くない。
むしろ「しっかり話して決めたい」という姿勢はありがたい。

でも、話せる時間が取れないまま日だけが過ぎていく。

メールでの要望共有を提案しても、
「いや、それだと細かいニュアンスが伝えづらくて…」
と、結局「やっぱり直接話したい」に戻る。

そして気づけば、
ヒアリングは“調整中”のまま動けない案件が溜まっていく時間になっていました。

でも、待ってばかりはいられない。
建物は完成に向けてどんどん工事が進んでいるし、
ネットワークの構成や端末の選定だって、今決めなきゃ間に合わない。

最終的には、
「話せるかどうかに関係なく、進められる部分から進めておく」というスタンスで動くようになりました。

完璧な要望が出揃うのを待つよりも、
「あとで変えられるようにしておく」ことが大事。

どうせ診療が始まれば、
「実際に使ってみて気づいたこと」がどんどん出てくるんです。笑

病院の開設って、
“全部が未確定な中で、それでも決めていく”という不思議な時間です。

ITの役割は、
「診療が始まったときにちゃんと動く状態にしておくこと」。

それってつまり“今の情報で、現実に近い仮を組む”という仕事なんだと私は思っています。

次回は、開院前に行った“リハーサル”の話。
患者役・看護師役を決めて、
「問診票なくした設定でいきまーす!」「処置室迷い込んだ患者さんです(笑)」
…なんて、ちょっと楽しく盛り上がったリハーサル。
でもその“ちょっとふざけた空気”が、
本番当日にしっかりブーメランで返ってくるとは、このとき誰も思っていませんでした。
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