自分を守る線を引けない恋は、やさしい人ほど消耗する
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嫌だったわけじゃない。
ただ、少し無理していた。
苦しかったわけじゃない。
でも、ずっと気を張っていた。
そんなふうに、
自分でもはっきり言えないまま
少しずつ疲れていく恋ってありますよね。
恋をしていると、
相手を大事にしたい気持ちがあるぶん、
自分のほうが少し引けばいいか、
自分が飲み込めば丸くおさまるか、
と思ってしまうことがあります。
忙しそうだから、言わない。
機嫌を悪くされたくないから、我慢する。
空気を壊したくないから、後回しにする。
そのひとつひとつは、
やさしさから始まっていることが多いんですよね。
でも、
自分を守る線を引けない恋は、
やさしい人ほど消耗していきます。
ここまでは大丈夫。
ここを越えると少し苦しい。
これは受け入えられるけど、これはつらい。
本当は、
心の中にそういう線があるはずなのに、
相手を思う気持ちが強いほど
その線を自分で消してしまうことがあるんです。
まだ平気。
これくらい普通。
私が気にしすぎなだけ。
そうやって、
苦しさのサインが出ているのに
自分でなだめて進んでしまう。
すると恋は、
相手と向き合うものというより、
自分を削りながら続けるものに
少しずつ変わってしまうことがあります。
大きなケンカがあるわけじゃない。
ひどい言葉を言われるわけでもない。
でも、なぜかずっと疲れる。
なぜか少し寂しい。
なぜか自分だけが無理している気がする。
それはきっと、
相手が全部悪いからではなく、
自分を守る線を引けないまま
関係の中に立ち続けているからなんですよね。
線を引くというと、
冷たいことみたいに聞こえるかもしれません。
わがままになることみたいに
感じる人もいるかもしれません。
でも本当は逆です。
線を引くって、
相手を拒絶することじゃない。
相手を責めることでもない。
『ここから先は私は苦しくなる』
を、自分でちゃんと知っておくことです。
無理を無理だとわかること。
寂しさを寂しいと認めること。
雑に扱われたと感じたら、
その感覚をなかったことにしないこと。
それが、自分を守る線なんですよね。
やさしい人ほど、
この線を引く前に
相手の事情を考えます。
疲れてるのかもしれない。
悪気はないのかもしれない。
今は余裕がないだけかもしれない。
その見方は、とても大事です。
でも、それと同じくらい
自分のつらさにも席を用意してあげないと、
恋の中で自分だけが
どんどん小さくなってしまいます。
本当は少し嫌だった。
本当は安心したかった。
本当はもっと丁寧に扱ってほしかった。
そういう気持ちを
毎回『仕方ない』で流していると、
心はちゃんと覚えています。
そしてある日、
大したことじゃないはずの出来事で
急に苦しくなったりする。
涙が出たり、
何もかも嫌になったりする。
それは急に弱くなったわけじゃなくて、
今まで引けなかった線のぶんだけ
疲れがたまっていたのかもしれません。
恋は、
やさしいほうが全部を受け止めれば
うまくいくものではないんですよね。
むしろ、
やさしい人が自分を守る線を持てるほうが、
関係は長く、やわらかく続いていくことがあります。
全部を我慢しない。
全部を飲み込まない。
少し苦しいと感じたら、
そこで立ち止まる。
それは、
恋を壊すことではありません。
自分を見失わないために必要なことです。
もし今、
なぜかずっと疲れているなら、
それは愛情が足りないからじゃない。
むしろ、
やさしさが自分に向かず
相手にばかり流れているからかもしれません。
だからまずは、
『私はどこで無理してるんだろう』
と、自分に聞いてあげてください。
これ以上は苦しい。
これは少し寂しい。
ここはちゃんと大事にしてほしい。
その感覚を持つことは、
重たさではなく
自分を守る力です。
自分を守る線を引けない恋は、
やさしい人ほど消耗する。
だからこそ、
これからは相手を思うのと同じくらい、
自分の心がどこで苦しくなるのかも
見てあげてほしいんです。
その線は、
冷たさじゃない。
恋を終わらせるものでもない。
これ以上、
自分をすり減らさないための
やさしい輪郭なのだと思います。