先日、ある50代の男性から、考えさせられるお話を聞きました。
彼は、日頃からストイックなほど健康に気を使い、ダイエットにも真摯に取り組んでいる方でした。
そんな彼が、生まれて初めて空腹時に胃の痛みを感じたそうです。病院で診てもらうと、「胃潰瘍の一歩手前」。原因は、ご本人も自覚していた仕事上の強いストレスでした。
健康には誰よりも気を使っていたはずなのに、身体は正直です。きっと、ご本人もショックだったことでしょう。
病院で処方されたお薬をきちんと飲みながら、彼は一つの試みを始めたそうです。それは、「自分の身体の声に、素直に耳を傾けてみること」。
例えば、頭では「カロリーを摂りすぎるべきではない」と考えていても、一度、自分の胃(みぞおちのあたり)に意識を向け、「本当はどうしたい?食べたい?」と問いかけてみる。
すると、身体が「食べ物で胃の粘膜を優しく保護してほしい」と、静かに返事をくれるような感覚があったのだとか。彼はその感覚を信じて、食事を摂るようにしたそうです。
このエピソードは、脳と身体の関係性について、大切なことを教えてくれます。
私たちは普段、脳で考えたことを最優先しています。まるで脳が「上司」で、身体の各器官が黙々と働く「部下」であるかのように。
上司である脳は、目標(ダイエットや仕事関係)ばかりを見ていて、現場で働く部下(身体)が発する小さな声(疲れや不快感)を、つい見過ごしてしまいがちです。
彼の体験は、胃潰瘍の発症という危機を、自分自身の身体とのコミュニケーションを見直すきっかけに変えた一例ですね😊
頭で考える「こうあるべき」という理想だけでなく、身体が発する正直な声に、静かに耳を澄ませてみる。
その丁寧な対話の中にこそ、健やかで穏やかな日々を送るための、本当に大切なヒントが隠されているのかもしれません。