今では所有していない世帯がほとんどないのではないかと思われる、電子レンジ。
日本の家庭にはすっかり浸透しました。
その電子レンジの日本の家庭への登場はいつ頃だったのでしょうか。
国産家庭用電子レンジの登場は1962年だったそうですが、なんと1台54万円だったそうです。
1964年に東海道新幹線で採用され、翌年1965年に本格的に家庭用電子レンジが発売になったそうです。
東京オリンピックが契機になったと言ってもいいのかもしれませんね。
我が家は決して裕福な家庭ではありませんでしたが、父の友人に家電販売店を営む方がいらっしゃったことと、父がハイカラな新しいもの好きだったことや、ある時期まではまさに高度成長期ただ中の「消費は美徳」だったこともあり、他の家庭よりも比較的早く最新の家電機器を購入していました。
今思えば、全く当時の政策に乗らされていた感があります。
他の家より先駆けて家にあった家電は、カラーテレビ、全自動洗濯機、電子レンジ、冷凍室付冷蔵庫、ラジカセ、ベータビデオカセットレコーダーです。
電子レンジが我が家に登場したのは、1970年代前半だったと記憶しています。
ナショナル製のとても大きな電子レンジで、当時のコマーシャルから「エレックさん」と呼ばれていました。
おまけに電子レンジで温めることを、他の家庭では「チンする」というのに、母は「エレックする」と言っていました。
とても良く覚えているのは、「電子レンジ」はとても便利だけど、とても「危険な」調理機器だと教えられたことです。
金属は決して入れてはダメ。もちろんアルミホイルはダメで、サランラップはマル。ガラスや瀬戸のお皿はいいけど、金属のお皿やお鍋はダメ。
温めることは出来るけど、卵を入れたら破裂する。お芋は柔らかくなるけれど、ラップなしでは絶対にダメ。
それ以上にこどもに注意されたのは、調理中の庫内を見てはダメだと教えられました。今のような強化ガラスの扉だけでなく、ガラスの前にハニカム状の鉛のようなものが張り付いていました。どうもそれが目に良くなかったと教えられました。
そんなふうに「とても便利だけど注意が必要な調理機器」であることと、その理由が たべものの中の水分の分子をマイクロウェーブが運動させて熱を生じさせるという構造であることも、小学生のうちに学んでいたように記憶しています。
なので国内外を問わず、現代もマイクロウェーブ加熱の仕組みがわからずに事故になったニュースを聞くととても不思議に思うのです。
いろいろ知恵がつき賢くなった筈の現代人がそんな生活の化学を理解しないまま大人になってしまったのかと。それも意外と高学歴の方も悲惨な事故に遭われているのですから。
たまたまミーハーは父母に育てられたからこそ身についたことなのでしょうが、それを深く理解していますので、今でも電子レンジの説明時には禁止事項を必ず伝えています。いい経験をしてきたのだと思います。