クリスマスシーズンに限らず、夜になるとイルミネーションが至る所で行われております。昨今は官民問わずプロジェクションマッピングも実施されておりますが、実施にあたり順守するべきルールなどはあるのか調べてみました。
どんな立派な企画があったとしても、まずはその場所を提供いただけるかという点からスタートします。交渉先は主に建物所有者や建物管理団体で、もしその対象が文化財や歴史的建造物だった場合、文化財保護法により光の照射や音響関係など様々な制約が課されることになります。
次に注意したいことが道路上の使用に関することです。観客の滞留や通行制限が予想される場合、管轄警察署へ道路使用許可・自治体へ道路占用許可を得る必要があります。許可を得ずに実施した際は現場で即時中止命令が出され、最悪の場合民事・刑事両方で責任を追及されます。もし少しでも機材や人が道路に及ぶ可能性があるのであれば事前に管轄に相談しておくことでリスクを大幅に減らすことができるようです。
投影する映像や音楽に関する著作権も避けては通れない問題です。キャラクターや企業ロゴが登場する場合はもちろんですが、たとえフリー素材を謳っていたとしても利用条件(商用、改変、クレジット表記など)の確認を徹底し規約に抵触しない運用を心がける必要があります。
これまで挙げてきた項目は全般的に許可を要するものですが「広告」としての役割を有しているかによって屋外広告規制・消費者保護・行政対応など許可を得るためのハードルが高くなる傾向があります。
例えば屋外広告物法は、広告・宣伝目的で公衆に表示されている屋外物に関する法律で、景観を損なわないか・交通、周辺住民への悪影響はないかという視点で見られます。それ故に広告内容、場所、時間帯、大きさ、光量など広告でない場合よりも高い基準が設けられており適合していなければ許可は下りません。また、一般的に広告としての要素を含んだ建物や画像の利用だった場合はそれぞれの利用単価が上昇することが予想されます。その事実を無視し本来より安い料金で使用すると虚偽申請と見做され、追加で差額の支払いが生じたり、悪質と判断されれば損害賠償などにも発展します。
広告は社会へ与える影響が多大であるため制限を設けある程度コントロールしなければならないものと見做されております。人の注意を引き行動を誘導できる性質を持つことから単に表現の自由だけでは済まされず、加えて景観の観点からも規制がなければ街中が強い色や激しい動きによる広告物ばかりになってしまう恐れも考えられます。身近なところでは動画サイトの企業案件動画には冒頭に「プロモーションを含みます」や提供を受けている依頼主を表記する措置が取られています。
20世紀アメリカのコピーライター、ウィリアム・バーンバックは言いました。
「広告の最も強力な要素は真実である」と。
昨今は意図して本来の商品よりも良く見せようとする優良誤認表示が問題になっております。広告なのだから良いポイントを全面に押し出すのは当たり前のことですが、目先の売り上げのために消費者を騙し討ちするようなやり方はこの先立ち行かない事態に陥りそうです、。