早く行くか 遠くへ行くか

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コラム
私はかれこれ40年近く、フィギュアスケートの推し活をしています。2006年トリノ五輪での荒川静香さんの金メダル獲得からフィギュアスケート界隈はすっかり様子が変わりまして「推し活」のジャンルとして定着しているように感じています。最近は少し落ち着いたのかなという印象ですが、これはジャンル内のカニバリによるのでもう少し業界内で絞り込めばまだまだ強いジャンルですし、冬季五輪が今後なくなる可能性があっても室内競技であるフィギュアスケートは「夏季」に取り込めるので、五輪競技の中では継続されるのではと思います。時々「ローラーフィギュア」、体育館で行うフィギュアスケートの競技も見るのですが、アイススケートとの差異は結構あって、そこがフィギュアスケートの醍醐味なのかなと感じています。
フィギュアスケートには5種目あります。男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンス、シンクロ。日々の業務にあたってこの種目の差異を当てはめると個人のスキルと社会の要求差がみえます。いわゆる「早く行きたければひとりで、遠くにいきたければみんなで」というものや「ジェンダーギャップ」などです。男子シングルと女子シングルでは技術差は開く一方です。男子はまだひとにぎりとはいえ、5回転の時代がみえてきています。身体能力と用具の進化の度合いが顕著なカテゴリーですし、男性の方が「挑戦」の姿勢が強い。女子シングルは身体つくりやバイアスによって技術的には10代で頭打ちですし、そもそも技術も3回転半のジャンプ、4回転のジャンプの飛べる人というものに対し約40年、劇的な進化がみえません。伊藤みどりさんが天才すぎたということですが、体力的にも一般的には10代がピーク、女性はやはり子どもを産み、守ることに特化した役割が優先されていることによる体型変化に抗えないということです。
そして、シングルとペアでも技術差があります。だいぶ女子シングルに近づいていますが、男女で同じ技を行うとなるとジャンプの難度は一番やさしいとされるトゥ・ループやサルコウになります。投げ技などは男子シングルに近くなっています。ダンスはそもそも「ダンス」に特化していますので、技術的にはスケーティングスキルやシビアな音楽表現、ダンススキルを要求する、非常にトレンドに敏感なカテゴリーです。シンクロは大人数でのパフォーマンスになります。技術的な難度は低めですが面でみえる迫力が全く違います。「自分にもできるかも」と思わせてくれるカテゴリーでもあり、大学生になってから競技を始める人も結構います。
個人の多様性を語るのは結構ですが、根底にある元の身体能力、脳の構造を無視しての議論は危険です。直近の五輪での女子ボクシングが象徴的でした。また、早く行き過ぎればついてこられない=逆に衰退に向かいます。進化は必要ですが、ちょっとずつの底上げが一番良いのですが、人が行う以上、なかなか難しい。
制作の世界、早いスピードで回せる同士なら圧倒的なパフォーマンスとはなりますけど利用者・消費者がついていけない可能性があります。早い人×大企業も大企業側の方は分業化が進み過ぎて判断が遅く、スピード感のずれもあり結果上手くいかない。自分のスキルがどこの立ち位置にいるのか、時々立ち止まって棚卸することが必要かなと考えています。
そして最近は残念ながら一人でやった方が早くにも遠くにも行ける時代になりつつあります。恐ろしい時代に入ってきているのですが、ことデザインの世界はなかなかイノベーティブを感じないなというのが日々の業務での感想です。
Adobeがマーケティングコンサル会社化して大企業に入り込みじわりと変貌をしていることは感じておりますが。
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