雨が降ると、「せっかくの予定が…」とがっかりする人もいれば、
「ちょうど良い休息になりそうだな」とホッとする人もいます。
同じ天気でも、人によって受け取り方は全然違いますよね。
起きる出来事を選ぶことはできません。
でも、“どう捉えるか”は、自分で選ぶことができます。
そして、その捉え方に大きな影響を与えるのが、日ごろの思考のクセです。
特に「自責思考」と「他責思考」の違いが、日々の選択と積み重ねに、大きな差を生んでいきます。
■ 自責思考と他責思考の違い
自責思考と聞くと、「自分を責めること」と思われがちですが、そうではありません。
自責思考は、「今の状況の中で、自分にできることは何だろう?」と自分の行動や捉え方に意識を向けることです。
他責思考は、「あの人が悪い」「どうしてくれるんだ」と外側(他人や環境、過去)に原因を求めて、コントロール不能なものに囚われることです。
■ 思考の選び方で、1年後はまったく違う場所にいるかもしれない
たとえばトラブルが起きたとき、自責思考の人は
「これが自分に何を教えてくれているんだろう?」
「何か改善できる点はあるかな?」と、変えられる部分に目を向けます。
一方で他責思考が続くと、
「なんで自分ばっかり…」「あの人のせいでこうなった」と思い、エネルギーを消耗してしまいます。
これが1週間、1か月、1年と積み重なると、
目の前の現実だけでなく、自己肯定感や成長スピードにも大きな差が出てきます。
■ アンケートの“厳しい声”から見えた、自責思考の可能性
先日、ある企業様で「エンゲージメント向上」の講演を行いました。
終了後、満足度アンケートをいただいたのですが――
ありがたいことに「わかりやすかった」「自分にもできそう」「心に響いた」など、高評価を多くいただきました。
でも一方で、「知っている内容だった」「もう少し深堀りしてほしかった」といった厳しめのコメントもいくつかありました。
正直、ちょっとだけ凹みそうになりました。
でもそのとき、自分にこう問いかけてみたんです。
「もしこれが、“もっと良くなるためのヒント”だとしたら、何が見えるだろう?」
すると、自分の中でひとつの気づきが生まれました。
「“知っている”を“できる”に変える設計が、まだ甘かったのかもしれない」と。
そこから、すぐにワークの構成や問いの投げかけ方を見直しました。
そして実際に、アンケートの声をもとに、新しい研修プログラムをひとつ開発しました。
もし、あの声を「なんだよ、そんなの分かってたなら来るなよ」と“他責思考”で受け取っていたら、
きっと、成長の芽を摘んでしまっていたと思います。
厳しい声って、実は「未来の自分からのヒント」かもしれません。
■ 思考は選べる。だから未来も選べる
人生の中で、コントロールできないことはたくさんあります。
でも、「今の自分にできることは何だろう?」と問いを持つことは、いつでも選べます。
自責思考は、自分に厳しくなることではなく、
「自分の手の中にあること」に目を向けて、前に進もうとする姿勢です。
だからこそ、
焦らず、責めず、ちょっとだけ“思考の矢印”を自分に向けてみませんか?
その小さな習慣が、1年後のあなたをまったく違う場所に連れて行ってくれるかもしれません。