Drive Your Career.(自分のキャリアのハンドルを握れ)
こんにちは。AI時代の自走支援メンター・竹之下です。
今日は、キャリアを考えるうえでとても役立つ「考え方」を紹介します。
USJをV字回復させたマーケター・森岡毅さんが提唱する、T・C・L理論です。
これは、自分の強みを見極めて、それが活きる場所を選ぶための、実用的なフレームワーク。「頑張っているのに、どうも上手くいかない」と感じている人にこそ、知ってほしい考え方です。
実は僕自身、この理論に出会って、自分のキャリアの選び方が大きく変わった一人です。だからこそ、自分の言葉で伝えたいと思いました。
強みは「他人との比較」では見つからない
まず、大前提から。
森岡さんは、自分の強みは他人と比べて見つけるものではないと言います。「あの人より話すのが上手い」「同期より数字に強い」そういう相対評価ではなく、自分の中に存在する絶対的な傾向から見出す必要がある、と。
そのための具体的な方法が、おもしろい。
自分が「好きな行動」を、動詞で数十個書き出してみるとおっしゃっています。「考える」「調べる」「話す」「まとめる」「人を巻き込む」「教える」……。そうやって並べてみると、自分がどんな行動に自然と向かうのか、行動傾向が見えてきます。
そしてその行動傾向こそが、あなたの「強みの種」です。
ビジネスの基礎能力は、3つの型に分かれる
森岡さんは、ビジネスパーソンの基礎能力を、3つの属性に分類しています。
それが、T・C・Lです。
T型(Thinking)— 考える力
思考力を強みとするタイプ。戦略性、深く考える力、分析力。
向いている職能の例:戦略家、マーケター、研究開発、企画、プロジェクトマネジメント
C型(Communication)— 伝える力・繋がる力
伝える力、人と繋がる力を強みとするタイプ。共感力、関係構築力。
向いている職能の例:営業、パブリックリレーションズ(PR)、接客、窓口業務
L型(Leadership)— 人を動かす力
人々を率先して動かす力を強みとするタイプ。変化を起こす力、統率力。
向いている職能の例:マネジメント、事業責任者、起業家、現場監督
大切なのは「強み」と「環境」を噛み合わせること
この理論の本質は、シンプルです。
自分の型(強み)と、求められる職能(環境)が噛み合っているか。
ここがズレていると、どれだけ頑張っても成果は出にくく、自信もすり減っていきます。逆に、ここが噛み合えば、同じ努力でも驚くほど力を発揮できる。
たとえば、T型(考える力)が強みの人が、C型(伝える力・繋がる力)が極度に求められる営業の最前線に放り込まれたら、どうなるか。本人の能力が低いわけではないのに、強みを発揮できる場面がなく、空回りしてしまいます。
「頑張っているのに評価されない」その正体は、多くの場合、能力不足ではなく、強みと環境のミスマッチなのです。
逆に言えば、自分の型が活きる環境を選べば、それだけで成果も自信も大きく変わります。職種を選ぶとき、転職を考えるとき、「自分の型と、その仕事で求められる型は噛み合っているか?」を問うことが、何より大切なのです。
そして何より大事なのが「順番」
T・C・L理論を実践するうえで、もう一つ大切なポイントがあります。
それは、順番です。
T・C・Lは、3つすべてを高いレベルで兼ね備えられれば理想です。でも、最初から全部を狙うのは無理があります。大事なのは、まず自分の一番の強み(=偏っている型)を軸に土台を築き、そこに他の力を少しずつ足していくこと。
たとえばT型が強みの人なら、まずT型(考える力)が活きる仕事で土台を固める。そのうえで、コミュニケーション(C型)や、人を動かすマネジメント(L型)を、後から少しずつ身につけていく。この順番なら、自分の絶対的な強みを軸にしながら、着実に能力の幅を広げていけます。
逆に、いきなり苦手な型が求められる場所に飛び込み続けると、強みを発揮できないまま消耗し、潰れてしまいかねません。
まず、自分の強みで戦えるフィールドを選ぶ。それから、足りない力を足していく。
この順番を間違えないこと。これが、自分の力を最大限に発揮しながらキャリアを伸ばしていく、大切なコツです。
あなたの「型」は、どれですか?
最後に、問いかけたいことがあります。
あなたは、T・C・Lのどの型に、一番偏っていますか?
そして今いる職場は、その型が活きる環境になっていますか?
もし「頑張っているのに評価されない」「自分なりに動いているのに空回りする」と感じているなら。それは、あなたの能力が足りないからではなく、強みと環境が噛み合っていないだけかもしれません。
まずは、自分の「好きな行動」を動詞で書き出すところから始めてみてください。そこに、あなたの型を知るヒントが、必ず隠れています。
自分の強みを知り、それが活きる場所を選ぶ。それは、自分のキャリアのハンドルを、自分の手に取り戻す第一歩です。
Drive Your Career.
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。
参考
※本記事は、森岡毅さんの著書で提唱されているT・C・L理論を、私自身の解釈を交えて紹介したものです。理論の詳細に興味を持たれた方は、ぜひ森岡さんの著書 苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」 を手に取ってみてください。