先日、買い物帰りに自宅へ向かって歩いていたときのことです。
前から自転車に乗ったおばさんが、かなりのスピードで近づいてきました。
私は右側に寄って避けようとしましたが、ちょうど隣に親子連れがいたため、十分によけることができません。
一方で、そのおばさんにはまだスペースがあり、しかも自転車道ではない場所を走っていました。
普通に考えれば、少しはよけてくれるだろうと思いますよね。
私や親子連れも右によける仕草をしていたので、見えていたはずです。
しかし、おばさんはまったくよける気配がなく、結構なスピードのまま、私のすぐそばをすり抜けていきました。
正直、危ないと思いましたし、「なぜよけないのか」「なぜこっちがヒヤッとしなければならないのか」と、イラッとしました。
これはたまたま自転車のおばさんという例ですが、同じようなことは職場やSNSでもありますよね。
「なんでこっちが気を使わなきゃいけないんだ」
「お互いに譲ればいいのに、なんで自分ばかり我慢するんだ」
と思う瞬間、誰にでもあると思います。
コントロールの二分化
そんなとき、私はストア哲学のマルクス・アウレリウスの言葉を思い出します。
「他人がどう行動するかは彼らの問題だ。自分がどう反応するかは自分の問題である。」
マルクスアウレリウス
ストア哲学には「コントロールの二分化」という考え方があります。
コントロールできるものと、できないものを明確に分けるというものです。
コントロールできないものは、他人の行動。
コントロールできるのは、自分の判断と反応。
今回のケースでいえば、避けないおばさんを変えることはできません。
でも、その出来事をどう受け止めるかは、自分で選べます。
「世の中には避けない人もいるんだな」と思って終わらせることもできるし、イライラして心を乱し、1日を不機嫌に過ごすこともできる。
その後に会う人たちへ、負の感情を引きずるのももったいないですよね。
この体験を反面教師にすることもできます。
あの自転車のように危険な行動をすれば、いつか事故につながるかもしれない。
だからこそ、自分が運転する立場になったら止まる、譲る。
そうすれば相手に安心を与え、自分も気持ちよくいられる。
それは「優しさ」ではなく、自分がそうしたいからそうするという判断。
自分の中で納得して選ぶ行動です。
つまり大事なのは、正しい・間違いではなく、自分がどうありたいかを基準にすること。
個人的には、今回の件は止まった方がいいとは思いますけどね。
自己管理と感情コントロール
結局のところ、すべては「自分が気持ちよく生きるための判断」なんです。
もちろん、他人に迷惑をかけていいという話ではありません。
もし今日、誰かの行動に「なんで?」と思うことがあったら、
反射的に判断する前に、一度自分の反応を観察してみてください。
「いま怒りそうになってるな」と気づくだけで、少し冷静になれます。
以前話したように、心の中で「セルフ実況」してみるのも効果的です。
相手を変えるより、まずは自分の反応を選ぶこと。
それが、ストア哲学の実践です。
ストア哲学は、誰かを責めるためでも、正義を決めるためでもありません。
自分を少しでも楽にするための知恵です。
明日もまた、落ち着いて生きるヒントを一緒に考えていきましょう。
良い一日をお過ごしください。