法定相続情報一覧図は、作って持っていけば必ず通る、というものではありません。
登記官が戸籍謄本等の記載と照らし合わせて確認しますので、一致しない箇所があれば直すよう求められます。これを補正といいます。
一度出直しになると、郵送でのやり取りが挟まって1〜2週間は余計にかかります。出す前に確かめておきたい点をまとめました。
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【1】被相続人の最後の住所が、住民票の除票と合っていない
法定相続情報一覧図には被相続人の最後の住所を記載します(不動産登記規則247条1項1号)。この住所は、住民票の除票または戸籍の附票の記載どおりに書きます。
ご遺族の記憶にある住所や、郵便物の宛先と、住民登録上の住所が違っていることは珍しくありません。施設に入られていた場合は特にそうです。
必ず「住民票の除票または戸籍の附票」を取り寄せて、そこに書かれているとおりに転記してください。
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【2】氏名や住所の表記が、戸籍・住民票と違う
氏名は戸籍のとおりに書きます。「渡辺」と「渡邊」、「高」と「髙」のような旧字体・異体字は、戸籍の字体をそのまま使ってください。
住所を記載する場合も同じで、住民票の表記に合わせます。「1-2-3」と省略せず、「一丁目2番3号」のように書かれているとおりに転記します。
パソコンで作成する際、変換しても出てこない字があります。その場合は、その文字だけ手書きで補って差し支えありません。無理に似た字で代用しないでください。
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【3】数次相続を1枚にまとめてしまっている
法定相続情報一覧図は、被相続人おひとりにつき1枚です。
お父さまが亡くなり、その後にお母さまも亡くなったという場合、お父さまの法定相続情報一覧図とお母さまの法定相続情報一覧図を、それぞれ作ることになります。
1枚にまとめて出すと、まず補正になります。ここは間違えやすい箇所です。
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【4】書けないことを書いてしまっている
法定相続情報一覧図に記載できる事項は、法令で決まっています(不動産登記規則247条1項)。
・被相続人の氏名、生年月日、最後の住所、死亡の年月日
・相続人の氏名、生年月日、被相続人との続柄
これ以外は書けません。よかれと思って法定相続分の割合や、遺産の内容、相続放棄をした旨などを書き添えると、余計な記載として直すよう求められます。
条文上、記載するのは「相続開始の時における同順位の相続人」とされています。実際に相続人となる方だけを載せる、という意味です。
たとえばお子さまがいる場合、相続人はお子さまと配偶者です。このとき、順位が後ろのご両親や兄弟姉妹は相続人になりませんので、法定相続情報一覧図には載せません。
ただし、例外が2つあります。
ひとつは相続人の住所です。記載は任意ですが、記載したときは、その方の住民票の写しなどを添える必要があります(不動産登記規則247条4項)。
もうひとつは被相続人の最後の本籍です。申出人が選択すれば記載できます。住民票の除票が廃棄されていて最後の住所を証明しづらい場合の手がかりになりますので、記載しておくことをおすすめします。
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【5】様式の決まりを外している
用紙はA4です。用紙の下のほうには登記官の認証文が入りますので、その部分は空けておきます。
手書きでも作成できますが、鉛筆は使えません。黒のボールペンなどで、はっきりと読める字で書いてください。
法務局のホームページには、ご家族の構成に応じた様式と記載例が公開されています。配偶者と子、子のみ、配偶者と親、配偶者と兄弟姉妹、代襲相続、養子がいる場合など、かなり細かく分かれています。ご自身のケースに合うものをそのまま使うのが確実です。
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【6】補正に応じないと、書類は返されます
登記官から不備を直すよう求められたにもかかわらず、正しい法定相続情報一覧図や必要書類が提出されない場合、預けた書類一切が申出人に返戻されます。
さらに、その返戻にも応じない場合、申出日から3か月を過ぎると書類は廃棄されます。
戸籍の束を集め直すことになりますので、補正の連絡が来たら早めにご対応ください。
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【7】あわせて知っておいていただきたいこと
法定相続情報一覧図の写しの交付を受けたあとに相続人が引っ越しをしても、住所が変わったことを理由に申出をやり直すことはできません。
住所の記載を後から変える必要が出そうな場合は、そもそも住所を記載しないという選び方もあります。
なお、法定相続情報一覧図の写しは他の相続人の手にも渡ります。ご事情があって住所を知られたくない相続人がいる場合も、記載しない選択をご検討ください。
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補正でお困りの方へ
当事務所では、お手元の戸籍謄本等から法定相続情報一覧図を作成し、データでお届けしています。戸籍の収集や法務局への申出の代理も承っております。
「一度出したら直すように言われた」という段階からのご相談も歓迎です。どこが原因かを確認して、通る形に整えます。
ことぶき行政書士事務所
行政書士 堀部 晶子
東京都行政書士会所属/登録番号 第18081890号
※登記については司法書士に、税金については税理士にご確認ください。相続人の間で争いがある場合は、弁護士へのご相談をおすすめします。
※様式や運用の取扱いは、法改正や法務局の運用により変わることがあります。手続きの際は管轄の法務局にご確認ください。
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