法定相続情報一覧図は自分で作れる?費用と手間の判断基準

法定相続情報一覧図は自分で作れる?費用と手間の判断基準

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法律・税務・士業全般
「法定相続情報一覧図は、自分で作れますか」
ご相談のなかで、いちばん多くいただく質問です。

結論からお伝えすると、作れます。作成も法務局への申出も、ご自身でできる手続きです。

そのうえで、実際にいくらかかり、どれくらいの手間になるのか。ご自身でされた方がよい場合と、依頼された方がよい場合は何が違うのか。判断の材料をお伝えします。

■ 一覧図そのものは「無料」です
まず費用の話から。
法務局への申出手数料は「無料」です。

認証文が付いた写しの交付も、必要な通数を無料で受け取れます。ここでお金はかかりません。

かかるのは戸籍を集める実費です。目安は次のとおりです。
・戸籍謄本 1通450円
・除籍謄本、改製原戸籍謄本 1通750円
・住民票の除票 1通300円程度(自治体により異なります)
・郵送で請求する場合、定額小為替1枚につき200円の発行手数料
相続人が配偶者とお子さま2人という一般的なケースでも、被相続人の戸籍は出生まで遡ると3通から5通ほどになります。実費の合計は3,000円から6,000円あたりに収まることが多い印象です。

■ 時間のほうが、負担になります
費用より重いのは手間です。ご自身でされる場合、次の工程を踏みます。
1. 被相続人の本籍地を調べる
2. 出生から死亡までの戸籍を、本籍を移した市区町村ごとに請求する
3. 相続人全員の現在の戸籍を集める(被相続人が亡くなった日以後に発行されたもの)
4. 戸籍を読み、相続人を確定する
5. 法務局の様式に沿って一覧図を作る
6. 申出書を作成し、法務局へ提出する
郵送でのやり取りが挟まるため、2週間から1か月ほどみておくのが現実的です。本籍を何度も移されている方の場合は、さらに時間がかかります。

■ 2024年3月から、戸籍集めは楽になりました
令和6年3月1日から、戸籍証明書等の広域交付制度が始まりました(戸籍法120条の2)。本籍地が遠方でも、お近くの市区町村の窓口でまとめて請求できます。ご自身で集める場合、この制度はかなりの助けになります。

ただし、使えない場面があります。
・請求できるのはご本人、配偶者、父母や祖父母、子や孫といった直系の方だけです
・兄弟姉妹、甥姪、叔父叔母の戸籍は対象外です
・郵送請求と代理人による請求はできません。窓口へご本人が行く必要があります
・戸籍の附票も対象外です

つまり、お子さまがいらっしゃらず兄弟姉妹が相続人になるケースでは、広域交付は使えません。従来どおり、本籍地ごとに郵送で請求することになります。

■ ご自身でされてよいと思うケース
・相続人が配偶者とお子さまだけ
・被相続人が本籍をあまり移していない
・平日の日中に役所や法務局へ行ける
・相続税の申告期限などの締め切りに余裕がある
この条件がそろっているなら、ご自身で十分にできます。法務局のホームページに様式と記載例が公開されていますので、それに沿って進めてみてください。


■ 依頼を検討された方がよいケース
・お子さまがおらず、兄弟姉妹や甥姪が相続人になる
・代襲相続や数次相続がからんでいる
・被相続人が本籍を何度も移している
・平日に動く時間が取れない
・相続税の申告期限が迫っている
・一度作って法務局で補正になった
兄弟姉妹が相続人になる場合、被相続人の父母の出生まで戸籍を遡る必要があり、通数が一気に増えます。ここは専門家に任せた方が結果的に早いことが多いです。

■ よくある差し戻し
実際に法務局で補正になりやすいのは、この3つです。
・被相続人の最後の住所が、住民票の除票の記載と一致していない
・相続人の氏名や住所の表記が、戸籍や住民票と違う
・数次相続なのに1枚にまとめてしまっている
一覧図は被相続人ごとに作る必要があり、数次相続を1枚にまとめることはできません。ここは間違えやすい箇所です。

■ 当事務所にご依頼いただく場合
お手元の戸籍謄本等の画像から法定相続情報一覧図を作成し、データでお届けしています。料金は8,000円(税抜)です。

戸籍が不足している場合の収集や、法務局への申出の代理も、有料オプションで承っております。

ご自身でされる場合との差は、金額そのものよりも「調べる時間」と「やり直しのリスク」をどう見るかだと思います。

▼ サービスの詳細はこちら

「うちの場合はどちらがよいか」という段階でのご相談も歓迎です。ご事情をお聞かせいただければ、ご自身でされた方が早いと思う場合は、正直にそうお伝えします。

ことぶき行政書士事務所
行政書士 堀部 晶子(東京都行政書士会所属/登録番号 第18081890号)

※手数料の額や広域交付の取扱いは、法改正や自治体の運用により変わることがあります。手続きの際は、お住まいの市区町村や管轄の法務局にご確認ください。
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