こんにちは、しじま@やさしい校正屋さんです!
当ブログをお読みいただきありがとうございます。
とても久しぶりのブログ更新となりました。
本日は、日ごろ校正の依頼を受ける中で非常によく見かける頻出誤字を三つご紹介してみたいと思います。
是非、ご自身の執筆時の参考にしてみてください!
(1)「~にもかかわらず」の漢字表記
「~であるのに」といった意味で、小説文などでよく使われる言い回しです。
こちらを「~にも関わらず」と表記しているケースが非常に多く見られますが、残念ながら誤字・誤表記です。
「~にもかかわらず」を漢字表記にする場合、正しくは「~にも拘わらず」となります。
もし漢字だと読みにくいと感じる際は、ひらがな表記にしてしまうのも良いかもしれません。
PCやスマホの変換で誤字をしやすくなっている言葉ですので、要注意です。
(2)「うかがう」の漢字の使い分け
「うかがう」という言葉は大きく分けて二種類あり、漢字表記にするとそれぞれ「窺う(覗う)」と「伺う」になります。
これらは全く意味合いが異なるため、意識して使い分ける必要があります。
まず「伺う」ですが、こちらは「聞く・尋ねるの謙譲語」「訪問するの謙譲語」になります。
使用例としては、
・お客様の注文をお伺いする
・先生の自宅に伺う
などです。
一方の「窺う(覗う)」は「のぞいて様子を見る」「そっと様子をさぐる」という意味です。
※「覗う」の表記については辞書によっては掲載されていないこともあります。
使用例としては、
・相手の顔色を窺う
・ドアの隙間から室内を窺う
・入室のタイミングを窺う
というものです。
こうして比べてみると、意味の違いがはっきり分かるかと思います。
実際に校正をしていると、本来「窺う」とすべき箇所を「伺う」としているケースを多く目にします。
「伺う」は「謙譲語である」という大きな特徴がありますので、そういった点などに注目して、漢字の使い分けを意識してみると良いかと思います。
(3)「あたたかい」の使い分け
「あたたかい」については、意味も非常に類似した「暖かい」と「温かい」があることは、皆さんも十分にご存じのことと思います。
これらは一般的には以下のように使い分けられています。
まず「暖かい」については、主に気温・気候のあたたかさについて用いられます。こちらの対義語は「寒い」です。
一方の「温かい」については、その他広く物事の温度について用いられます。
こちらの対義語は「冷たい」です。
どちらの「あたたかい」を使うべきか迷ったときは、対義語の方で判断すると区別がしやすいのでオススメなのですが、その上で特に皆さんが使い分けで迷っていそうだなと感じる「あたたかい」があります。
それは、人の心や感情に対する「あたたかい」です。
「あの人はあたたかい人だ」「心があたたかくなる」といった文は、日常でもよく目にします。
結論から申し上げますと、一般論としては「温かい」が正当になります。これも対義語で考えると「冷たい人」「心が冷たい」となるためご納得いただけるかと思います。
しかし校正をしていると、思いのほか「暖かい」の方の字を用いている人も多くいらっしゃいます。
校正者としては、上記の理由から指摘コメントをつけさせていただくのですが、もしも文学的な表現として、「暖かな気温に包まれているかのような心地であることを表現したい」というような作者の強い意図で書かれた文章ならば、「暖かい」のままにすることも誤りとは言えないのではないか……とも思うわけです。
ここが校正の難しいところであり、また最終的には作者ひとりひとりの意志を尊重したいポイントでもあります。
さて、今回は頻出誤字を三つご紹介しました。
今後もまた、こうして参考にしていただけるような記事を不定期に載せていければと考えています。
皆様のお力になれましたら幸いです。