前回は、円やドルの記号を描いたお札の形と漢字の「銀」が融合したのが特徴的な未来の「銀行」の地図記号について紹介しました。
次は、はがきや切手の販売、手紙や荷物の受付や郵便物を配送するのにお世話になっている施設「郵便局」の地図記号について紹介します。
従来の記号は、カタカナのテに少し似ている「〒」を〇で囲んだのが特徴であり、これを見れば誰もが「郵便局」と分かるなじみ深いマークです。
この記号(というか郵便マーク)の由来ですが、次のようにいくつかの説があり、確定したわけではないので、ご参考に。
・かつての日本にあった郵便や通信を管轄する中央官庁「逓信省(テイシンショウ)」の頭文字「テ」から取った
・「逓信省(Teishinshou)」というローマ字表記から取った「T」が案の一つとされていたが、海外では料金不足を表す記号であったため、単純に線を足したとされた
また、この「〒」という記号は日本でしか通じず、海外の郵便関係では別のマークであったり、郵便マークがない所もあるそうです。
このように古きから馴染み深い郵便マークについて知った私は、以下のように疑問が湧きました。
「訪日外国人客が増えているのに、なぜ日本でしか通じない『〒』マークを使った記号を今でも用いられているのか?」
「外国人が郵便局の場所や位置を探すのに、理解してもらうには『〒』マークではなく、分かりやすい別の記号に変えるべきでは?」
「『〒』マークが逓信省の頭文字が由来という説があるが、今の時代において『逓信省』とはどういう所であるか知っている人はほとんどいないと思うのでは?」
「これは何?に対して『〒』マークを説明するより、分かりやすく覚えやすい新たな記号を作って提示した方が早いのでは?」
このように思った私は、次のように未来の地図記号として表現しました。こちらです。
全体的には郵便ポストの形ですが、初見の方でも印象に残るようハート形という「かわいらしさ」の要素が含まれているデザインに仕上がりました。
また訪日客にも理解できるように、郵便ポストの口から垂れた状態の手紙に「PosT」と書かれていたり、文字の大きさによって見やすさを強調するために、最後のTを大文字にするという工夫をしました。
これが将来、教科書や地図に公開されると「あー分かる」と理解できる方が増えることを期待しています。