「よく分かる宇宙論の歴史~人類最大のロマンは宇宙の「根源」にある~⑱」

記事
学び
(6)実は宇宙の構造はナゾだらけ:自然学

③「宇宙」は人間にとって「永遠のフィールド」である

「宇宙」を見て考えるのは「人間」だけ~「宇宙」は「人間」を進歩させてきた。

ホモ・サピエンス(知恵あるヒト)~知恵を持ち、理性的な思考能力を備えた存在。スウェーデンの植物学者リンネが名付けた人間観です。ラテン語のスキエンティア(英語science)が「(部分的な)知」であるのに対し、サピエンティアは全体的な「英知(聡明)」の意です。

ホモ・ファーベル(工作するヒト)~道具を使って自然に働きかけ、ものを作り出す存在。フランスの思想家ベルクソンが名付けた人間観です。人間は他の動物と違い、道具を用いて環境に働きかけることができます。

ホモ・ルーデンス(遊戯するヒト)~日常から離れて自由に遊び、そこから文化を作り出す存在。オランダの歴史家ホイジンガが名付けた人間観です。

ホモ・レリギオースス(宗教人)~自らを超えるものに目を向け、宗教という文化を持つ存在。ルーマニアの宗教学者エリアーデが名付けた人間観です。

アニマル・シンボリクム(象徴的動物)~言語などの意味を持つシンボル(象徴)によって世界をとらえる存在。ドイツの哲学者カッシーラーが名付けた人間観です。

ホモ・ロクエンス(言葉を語るヒト)~言語学領野の実験音声学で活躍したデニス・フライによる人間観。カッシーラーのアニマル・シンボリクム(象徴的動物)の考え方を引き継いでいます。

ゾーン・ポリティコン(ポリス的動物・社会的動物)~共同社会に住み、言語や理性を用いて他者と話し合い、善と悪や正義と不正義などについて共に考える時、その本質を十分に発揮する存在。ギリシアの哲学者アリストテレスが名付けた人間観。

ホモ・ポリティクス(政治をするヒト)~政治的人間、言語による対話、説得、交渉など政治的才能に優れた人、政治的駆け引きにたけた人。古代ギリシアの哲学者アリストテレスが「人間らしい人間はポリス(都市国家)的動物である」として用いたのが起源です。

ホモ・エコノミクス(経済人)~自己の経済利益を極大化させることを唯一の行動基準として行動する人間の類型。経済学が成立するにあたっては一定の成功を収めてきましたが、実際の人間の行動は従来の経済学が想定してきたほどには「経済合理的」ではなく、心理的・情的に選択されているということが明らかになってきました。現在では行動経済学という分野で、実際の観察および心理学や認知科学の知識を基盤として研究されるようになってきています。

ホモ・モーベンス(移動するヒト)~建築家黒川紀章が『ホモ・モーベンス 都市と人間の未来』で展開した人間観。都市と建築の設計とは情報の流れにかたちを与えることであり、そのような社会では、定住性よりも自由に動き回れる機動性(モビリティ)が必要になると説き、人間の移動性に注目して「道の建築」「ホモ・モーベンス(動民)」なるキーワードを用いて持論を展開しています。

ホモ・イノヴェーティス(革新するヒト)~イノべーション(innovation)とは、「新機軸」や「革新」を意味し、新たな仕組みや習慣を取り入れて、革新的な価値を創造することを指します。オーストリア出身の経済学者であるヨーゼフ・シュンペーターによって、「経済活動の中で生産手段や資源、労働力などをそれまでとは異なる仕方で新結合すること」初めて定義され、資本主義の本質と考えられるようになりました。

ホモ・コスモロギア(宇宙を論ずるヒト)~コスモロジー(宇宙論)とは、ライプニッツからカントへの橋渡し的存在であるドイツの哲学者・近世自然法論者クリスティアン・ヴォルフによって初めて使われた言葉で、宇宙の起源、構造、発展についての神話的、哲学的、あるいは自然科学的な理論の総称です。宇宙を論ずることは人間にしかできないことであり、人間の本質に関わることであるかもしれません。

【参考文献】
『異貌の科学者』(小山慶太、丸善ライブラリー)
『ノーベル賞の100年 自然科学三賞でたどる科学史』(馬場錬成、中公新書)
『新しい科学論 「事実」は理論を倒せるか』(村上陽一郎、講談社BLUE BACKS)
『宇宙論の危機 新しい観測事実に揺れる現代宇宙論の最前線』(マイケル・D・ルモニック、講談社BLUE BACKS)
『宇宙を測る 宇宙の果てに挑んだ天才たち』(キティー・ファーガソン、講談社BLUE BACKS)
『よくわかる宇宙論の迷走と過ち ビッグバン理論は間違っていた』(コンノケンイチ、徳間書店)
『超ミクロの空間は<意志>に満ちた<霊界の宇宙>だった 死後の世界を突き止めた量子力学』(コンノケンイチ、徳間書店)
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら