今日から不定期に、家庭用ゲーム機の作曲環境について書いていきたいと思います。
第1弾は、ワンダースワンです。ワンダースワン用の作曲ソフトはないため、自宅で作る場合はワンダーウィッチが恐らく必須と思われます。
ワンダーウィッチは今となってはかなりレアな部類に入るのが残念な限りです。昨今のバージョンのWindowsそのままでは動作しないため、自分はDOSBoxというDOSのエミュレータを使っています。
ワンダーウィッチの音源ドライバは、入手が簡単なものだと、標準ドライバのsound.ilと、S.W.氏が開発されたWTDの2種類があります。
・sound.il
作曲する場合の使い勝手はWTDのほうが圧倒的に優れていると思いますが、ワンダーウィッチ購入時に同梱されている標準サウンドドライバなので、多くのWWGP応募作品で使用されています。
WTDにはない特長としては、ポルタメントを使用できる点が大きいです。また、標準のエンベロープだと、エコーが掛かったような癖のある減衰のしかたをするのが特徴です。確かエンベロープは自作できたと思います。ループを多用するとバグるという不具合があった記憶があり、これは致命的でした。
・WTD
ワンダースワンで作曲する場合は、今となってはこちらの方がスタンダードだと思います。かなり自由度が高く、MML2MIDのMML文法と共通しているところが多いため、MML2MID用にMIDIで曲を作ってWTD用に移植するということが容易にできます。MML2MIDのMMLで表現できる曲であれば、基本的に再現できると言って良いです。ゼロから開発するというのでなければ、これ以上自由度が高い作曲環境は他にないです。
最新版は、波形の時間変化を使用できたり、波形を128個まで定義できるようになっており、MSGSのような音であれば、わりと似た音を再現できます。さらに、MIDI機器も制御できるというとんでもない優れものです。
ワンダースワン音源というと4音使える点がクローズアップされがちですが、3音めの音量を自由に制御できる点が何気にすごいです。同じ波形メモリ音源のPCエンジンなどとも聴いた感じが異なり、柔らかい音を鳴らせるのが特徴です。
・vsound.il
マニアックですが、ジャッジメントシルバーソードのM-KAI氏が一時期公開されていたvsound.ilというのがあります。これは曲中で4ビットのPCMボイスを使用できるもので、音割れが少々きついですが、オケヒやドラム、声などを使えるので、なかなか面白いです。MML文法も基本的にsound.ilと同じなので、sound.ilが使えれば、こちらも使えると思います。開発中のバージョン0.01しか公開されたことがなく、sound.il標準の音色しか使えないのがネックです。
それ以外には、ワンダースワン本体で作曲できるソフトとして、WWGP2003応募作品の「Visual Sequencer -MUCOS-」があります。こういった作曲ソフトが市販されていたら面白かったなと思います。