ハラスメントトラブルで悩んでいる人へ~対人関係が悪化する悪循環を脱する方法

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コラム

企業のパワハラトラブルの円満解決にあたっていると、トラブルを起こしやすい人の思考に一定のパターンがあることが見えてきます。

今回は人間関係を悪化させる負のサイクル(悪循環)についてお話しします。

人から嫌われる人が抱える最大の問題点


それは、思い込みが強すぎることです。

思い込むことには意味がありました


生物は生きるために現実をいちいち解釈し、その解釈を土台にして判断します。

その判断が早い方が生き残るためには有利です。

例えば、鳥が魚を見つけて捕食しようとする、魚がその鳥を見て逃げようとする。

それは一瞬で決着がつく命のやりとりであり、人間もその瞬間的な判断力で生き残ってきました。

しかし、現代社会はとても複雑だし、一瞬の命のやりとりも少なくなりました。とりわけ対人関係では。

それはつまり、対人関係における瞬間的な判断が時代に合わなくなったということです。

現代では、個人を尊重し、相手の意図を冷静に分析し、慎重に判断しなければ物事がうまくいかない時代です。それができない人が管理職になれば、無能な管理職になってしまうのです。

AIの登場はその最終段階を意味します。つまり瞬間的な判断はAIがやってくれるのであり、より複雑な思考が人間には求められます。管理職ならなおさらのことです。

悲観的な予想を信じ込む仕組み

他人の話を最後まで落ち着いて聴くことができない人がいます。

話の途中で相手の意図がわかったつもりになり、多くの場合は嫌悪感を示し、対話を中断させます。

嫌悪感を示す人は、その人にとってのイヤな未来を予測しており、そのイヤな未来を回避したい本能が無意識に働いて対話を中断しますが、その理由を相手のせいにします。

このタイプの人は無意識に何らかの劣等感を抱いていてる臆病な人です。

自分が相手から否定されたり、自分の立場が悪くなることを極度に恐れているから、それを想定した防御反応を取ってしまうクセがあるのです。

逆に、話しの途中で楽観的な態度を示して話を中断する人は、面倒くさい人ではありますが、後で因縁を付けてこない限りは、あまり嫌われません。

対話ができない人は現実に気が付けない

つまり、対話において悲観的な予測をしてしまう人は、対話そのものが成立しません。

対話とは相互に本音を交換しあうこと。言葉のキャッチボールが連続している状態を意味し、相互理解のために重要な手段です。

悲観的な予測をする人は、この言葉のキャッチボールが苦手です。
途中で対話を中断して、わずかな情報をもとに一方的に相手を評価し、批判します。

どうにか対話を続けようとしても、つい変化球をなげてしまいます。いわゆる「皮肉」や「遠回しな言い方」などです。

そして、その結果がどうなろうとも、悪い結果については全て他人や社会のせい。
結果がよいときは自分のおかげだと本気で思ってしまいます。

上から目線は麻薬みたいなもの

対話が成立しないのだから現実把握ができません。しかしこのタイプの人はエスパーでもないのに自分は何もかもが理解できているつもりになれます。

そして、自分が妄想で作り出したもの、いわゆる虚構を現実だと思い込み、それを前提にしてあらゆるモノを評価してそれを口にしますが、言い逃げします。
つまり対等の議論からは逃げます。

これら一連の動作を行うのは、自身の精神的安定を得るためにもっとも手っ取り早い方法だからです。

これが「上から目線」の仕組みであり、様々なトラブルの原因となります。

しかし、その方法は麻薬のようなもので、短期的には安心を生みますが、長期的には人間関係を破壊し、自分の立場や環境を徐々に悪化させていきます。

理由は単純です。多くの人は、こんな人間の近くにいたら余計なトラブルに巻き込まれてしまうと危機感を感じて距離を置こうとするのです。

しかも、対話が成立しないので、誰もその人に現実情報を伝えることができません。

現実を把握できていないのに、問題が生じたら他人のせいにするのですから、人が離れてゆくのは必然です。

要するに、悲観的な解釈や感覚を瞬間的に信じ込んでしまう人は、周囲とうまくやっていけないのです。

これが悪循環の生じる仕組みですが、だとしたら、この悪循環から抜け出すためにはどうしたらよいのでしょう。
単純な方法があります。

自分を疑えばいい

無知の知」という言葉はソクラテスの言葉として有名です。
人間にとって一番大事な考えだと言います。
儒教でも、仏教でも、キリスト教でも似たようなことを言っています。

自分はまだ知らないし気がついていないということを知ることが知性というものだよ。と言っています。

人間の脳というものは、当人が思うほどには正確ではないし、言語情報のやりとりは常に不完全で誤解を生むリスクがありますし、価値基準は人によって違いますし、そもそも人は死ぬまで成長過程。つまり「途中」なのに、すでにゴールに到着したかのような勘違いをします。

つまり、人間がこの現実世界を正しく認識することも、他人の心のなかを完璧に理解することも、人生において正しい答えを持つことも、無理、なのです。

じゃあ、どうやって生きていけばいいんだよ!?

と思いますか。

不完全という現実にどう向き合うか

単純です。そういうものだと思っておけばいいのです。
私はもう半世紀以上にわたって、そういう考え方で生きてきました。

だから、家族とは平穏に過ごせるし、対人トラブルは少ないです。

少ない」というのは、トラブルは相手が吹っ掛けてくることもあるので、完璧に避けることはできないからです。

私とまともに対話したこともないのに、私の表面的な言動や情報から私の全てを理解したかのような妄想に囚われて一方的に批判してくる人がいます。そして、私から対話を試みても拒絶するのです。

実にやっかいな人なので、私もプライベートとではそういう人と距離を離して難を避けますが、一方ではパワハラ改善アドバイザーとして、そういう人をサポートしています。

思い込みを改善する方法

どうサポートするかと言えば、この悪循環に気がついてもらい、脱していただくための対話を試み、心の支えとなります。

具体的には、穏やかな対話を成立させ、私がその人といつでも対話できる状態を維持します。

そこまでに持ち込めない場合は、ご本人が気がつくのを待ちます。もがき苦しむ中で人に頼れるかどうかによりますが、人に頼るのも生きる力。

対人トラブルは、自分に向き合い、人として成長するチャンスです。それを生かせる人チャンスをゴミ箱に捨てる人がいます。

ゴミ箱に捨てるのは、その人にとってはその方がラクだから。そして、そのラクをした報いは、あとで本人に跳ね返ってきますが、残念ながら、そうなってしまうと誰にも救いがたいです。

では、トラブルをチャンスとして生かすならどうするか。
これも単純です。

穏やかな対話ができるかどうか

人の話を落ち着いて最後まで傾聴し、それについて肯定的な意見を相手に返し、さらに相手からの意見を最後まで傾聴する。

この言葉のキャッチボールを永遠に続けられる人になれるまで訓練を続けることです。

これが現代社会における大人の基本動作です。これができないくせに他人のことをアレコレ言う資格はないと心得てもらえばよいのです。

誰かを批判したいのなら、批判する前に、この人間としての基本動作をしっかりできる人間になりましょう。

言葉のキャッチボールができていない人は、まだ何一つ現実をわかろうとしていない、そして何もわかっていない状態なのです。

これを理解し基本動作を実践できるようになるまでは、何を言っても周囲からまともに取り合ってもらえないと思っておきましょう。

悪循環に巻き込まれたら最悪

ところが、悪循環に陥っている人は、自分の言葉を真に受けご機嫌を取ろうとする人間を可愛がり、味方につけ、自分に従わない人を排除しようと試みます。

この手に乗ってしまった人も悪循環にはまり、この現象が台風の目のようになって会社組織を巻き込み、腐敗させていく風景を私は何度も見てきました。

言い換えれば、あなたはあなたを理解しようとしない人間の言葉を真に受けないで、巻き込まれないようにください。

その言葉はあなたにとっても誰にとっても、ただの雑音であり、その場所が人生にとってのゴミ捨て場になっているのなら、その場所をさっさと立ち去りましょう。

経営者や上司が言うことを無視するわけにはいかないぞ。

そうですね。だったら、そういうときは仕事だと思って適当に従っていればよく、あなたへの評価や批判については信じないでゴミ箱にポイすればいいのです。

愚か者でも社長や管理職にはなれます。そういう人がたまたま上の方にいるからといって、その言葉や考えを信じるのは無駄と言うものです。

もし、この悪循環に陥っている人がいて、そこから脱出したいのであれば、私は非力ながらお手伝いできるかもしれません。

あなたはどんな相手に対しても、相手の本音を理解するために対話していますか? 充分に対話していないのに嫌なヤツだと決めつけ、対話を避け、自分は正しいと思い込んでいませんか?

穏やかな対話の練習相手となりますから、対話の相手が必要なときはお声かけください。



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