前回は有期雇用者(パート、アルバイト、契約社員等期間の定めのある労働契約を締結している者)が「雇止め法理」によって保護されているというお話をしました。
それでも有期雇用契約の更新を繰り返していると労働者としてはどうしても雇止めの心配がつきまとってきますよね。
そこで今回は有期雇用者の無期転換ルールについてです。
厚生労働省のホームページによると以下のように記載されています。
無期転換ルールは、同一の使用者(企業)との間で、[有期労働契約が5年を超えて更新された場合]、[有期契約労働者(契約社員、アルバイトなど)からの申込み]により、[期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換]されるルールのことです。
有期契約労働者が使用者(企業)に対して無期転換の申込みをした場合、無期労働契約が成立します(使用者は断ることができません。)。
[有期労働契約が5年を超えて更新された場合]とは労働契約を結ぶ際に通算して5年以上の契約期間となる見込みとなった時点のことを指します。
3年の有期契約ですと2回目の労働契約締結時に無期転換の申し込みが可能になるわけですね。但しこの場合、実際に無期雇用社員となるのは通算で5年を経過したときからです。
但し、無期転換ルールが発生しない特例というものがあります。
有期雇用特別措置法というやつです。
対象者は
① 高度な専門的知識等を有する有期雇用労働者
② 定年に達した後引き続いて雇用される有期雇用労働者
の2つです。
高度専門職とは、年収が1075万円以上であることが条件です。
この特例を受けようとする使用者は「雇用管理に関する措置についての計画」を作成し都道府県労働局長の認可を得る必要があります。
更にこの特例が適用されていることを労働契約の締結・更新の際に労働者に明示する必要があります。
有期労働者の方はこの記載があるかどうかよく確認しておきましょう!
最後に有期雇用契約を繰り返し更新し続けて60歳を超えてしまった場合はどうでしょうか?
有期雇用には定年という概念はありませんから上記②に該当しません。
つまり、この場合に無期転換の申し込みが労働者側からされた場合は使用者側は拒否することができないのです。
では使用者側はこのような労働者を無期で何歳になっても雇用し続けなければならないのでしょうか?
60歳以上の高齢者ともなれば意欲や能力の低下は避けられないケースも多いかと思います。
この場合は、就業規則に
・60歳~64歳までの間に無期転換した者の定年は65歳とする。
・65歳~69歳までの間に無期転換した者の定年は70歳とする。
等の記載が必要となります。
就業規則の作成については当事務所においても承っております。
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