その疲れ、リーダーの責任感の裏返しでは?
最近、朝ベッドから起き上がるのが億劫だと感じていませんか?
部下と顔を合わせるときは気丈に振る舞っているけれど、一人になるとどっと疲れが押し寄せてくる。そんな心当たりがある方もいるかもしれません。
あなたは責任感が人一倍強く、「リーダーは常にパワフルで、どんなときも完璧でなければならない」というプレッシャーを自分自身に課していませんか。
しかし、そのプレッシャーや孤独感こそ、あなたの心身を深く蝕む原因となります。
リーダーの心の状態は、チームの鏡です。
リーダーがエネルギー切れを起こしていると、それはやがてチーム全体に伝播し、パフォーマンスの低下やネガティブな雰囲気を作り出してしまう危険性があります。
あなたの抱えているその疲れは、決して個人的な問題ではありません。
チーム、そしてあなた自身の未来を守るために、今こそ自分自身のエネルギーチャージについて真剣に考えてみましょう。
【自己診断】バーンアウトに陥りやすいリーダーの3つの特徴
もしあなたが以下のうち一つでも当てはまるなら、要注意です。
・責任感が人一倍強く、すべてを自分で抱え込んでしまう
・他人に弱みを見せられず、「休むこと=悪」だと考えている
・自分よりもチームを優先し、自己犠牲をいとわない
いかがでしょうか。
もし一つでも当てはまったなら、この記事はきっとあなたの役に立つでしょう。
リーダーのエネルギー切れは、個人の問題にとどまらず、チーム全体のパフォーマンスや雰囲気にも影響します。だからこそ、燃え尽きてしまう前に、心のエネルギーを整えることが大切です。
この記事では、燃え尽き症候群を防ぎ、日々のエネルギーを持続的にチャージするためのシンプルな3つの方法をご紹介します。
自分を大切にすることが、結果的に最高のリーダーシップにつながります。
さあ、一緒にエネルギーチャージの第一歩を踏み出していきましょう。
エネルギーチャージ術①:思考の渋滞を解消する「ジャーナリング」
日々の業務に追われていると、頭の中は「あれもしなきゃ」「これも解決しなきゃ」と思考や感情でいっぱいになり、まるで交通渋滞のように動けなくなることはありませんか?
そんなときに役立つのがジャーナリング(書くこと)です。
それでは、なぜ「書く」と心が軽くなるのでしょうか?
実は、頭の中であいまいだった悩みや不安は、紙や画面に書き出すことで客観的に見つめられる「課題」へと変わります。そうすると、自分の思考や感情を俯瞰できるようになり、冷静に状況を整理し、解決への道筋を見つけやすくなるのです。
今日から始められる「5分間ジャーナリング」
必要なのはノートとペン、またはスマホのメモアプリだけ。
朝起きてすぐ、夜寝る前など、静かな時間に1日5分書き出してみましょう。
□書き方のコツ
思考を垂れ流す
きれいに書く必要はありません。頭に浮かんだことをそのまま正直に書き出しましょう。誰にも見せないものなので、飾らないことが大切です。
魔法の問いかけ
何から書いていいかわからないときは、こんな質問を自分に投げかけてみてください。
・「今、一番気になっていることは何だろう?」
・「今日、誰に感謝したい?」
・「もし制約がなければ、本当はどうしたい?」
続けることで得られる効果
・課題の整理:複雑に絡まった思考が整理され、次の一手が見えやすくなる
・感情の安定:心に溜まったネガティブな感情を外に出すことで、心が落ち着く
たった5分の習慣が、思考をクリアにし、心をリセットするエネルギーチャージの基盤になります。
エネルギーチャージ術②:あえて「何もしない」をスケジュールする
リーダーであるあなたは、四六時中「オン」の状態ではないでしょうか。
情報収集、意思決定、問題解決…。このようにいろんなことを考え続けていると、まるで何十ものアプリを同時に開いたパソコンのように、脳は常にフル稼働しています。
ですが、パソコンにスリープが必要なように、脳にも意図的な「オフの時間」が必要です。これを怠れば、集中力やパフォーマンスは低下し、やがてフリーズしてしまいます。
そこで提案したいのが、「戦略的空白」をあえて作り出すことです。
「戦略的空白」の作り方
休憩しているはずが、気になることがあると、ついメールやSNSをチェックしてしまいがちですが、これでは脳は休まりません。大切なのは、予定として「何もしない時間」を確保することです。
「何もしない時間」は休憩ではなく、「自分との作戦会議」と名付けても構いません。重要なアポイントのようにカレンダーに書き込み、誰にも邪魔されない時間を守り抜きましょう。
具体的な過ごし方の例
・スマホを機内モードにして、窓の外を5分間ただ眺める
・お気に入りの飲み物を、一口ずつじっくり味わう
・歌詞のない音楽を流し、思考を空っぽにする
期待できる効果
・脳の疲労回復:休ませることで、その後の集中力や創造性が大きく高まる
・心の余白:気持ちに余裕が生まれ、部下や周囲に対しても柔らかく接することができる
たった5分でも、この「空白」が心を整え、次の一歩を踏み出すためのエネルギーを与えてくれるはずです。
エネルギーチャージ術③:小さな「できた」を集める
リーダーという立場にあるあなたは、常に大きな目標や成果を追いかけていませんか。
あまりにも大きな目標や成果を追いかけると、それを達成できない時、「まだこれしかできていない」「目標はまだ遠い」と自己評価を下げてしまうことがあります。
ここで大切にしたいのが、内側から満たされる自己肯定感です。誰かに認められることで得る承認欲求ではなく、自分で自分の頑張りを認め、「今日もよくやった」と心から思える感覚こそが、燃え尽きを防ぐ最大のエネルギー源になります。
自己肯定感を高める「できたこと探し」
今日から取り入れられるシンプルな習慣を2つご紹介します。
①1日の終わりに「できたこと」を3つ書き出す
寝る前に、その日「できたこと」を3つ書き出しましょう。内容は些細なことで構いません。
「部下に的確なフィードバックができた」
「難しい会議を無事に乗り切った」
「最後まで相手の話を聞くことができた」
このように書き出すことで、自分の頑張りを客観的に見つめられます。
②「Doneリスト」を作る
増え続ける「ToDoリスト」とは別に、「Doneリスト(やったことリスト)」を用意しましょう。タスクを終えるたびに記録していくと、自分の成果が可視化され、確かな達成感が得られます。
期待できる効果
・自信が育まれる:日々の努力を認めることで、内側から自信が積み重なる
・ポジティブな視点:成功体験を探す習慣がつき、物事の前向きな側面に気づきやすくなる
日々の小さな「できた」を拾い集めること。その積み重ねが、あなたの自己肯定感を確かなものにし、次なる挑戦へのエネルギーをチャージしてくれるはずです。
まとめ:自分を大切にすることが、最高のリーダーシップ
この記事でご紹介した3つのエネルギーチャージ術を、もう一度振り返ってみましょう。
ジャーナリング: 思考を整理し、心を整える時間
戦略的空白: 脳を休ませ、心に余白をつくる時間
小さな「できた」集め: 自分の頑張りを認め、自己肯定感を育む時間
部下に情熱を持ってもらうためには、まずリーダーであるあなた自身の心に燃えるような情熱が宿っている必要があります。
自分をケアすることは、決して自己満足ではありません。それは、チームを導き、最高のパフォーマンスを引き出すための、最も重要な「責任」なのです。
まずは、この中で一番ピンときたものを1つだけ、今夜から試してみませんか?きっと、明日からの景色が少しずつ変わっていくはずですよ。
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