面接官の教科書から学ぶ面接官の視点

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フリー面接トレーナーのnoriさんです。

面接初心者🔰のための面接対策コーナー、略して【めんたいこ
悩んでいる人も、これから考える人のためにも、今みなさんが向き合っていくことについて書きますよ。
今回は面接官の視点に立ったお話です。

いつもは、面接を受ける側に立った話が中心ですが、面接官の視点で見た「面接」を考えます。

まずは、書籍を紹介します。

『採用面接100の法則』
株式会社人財研究所 代表取締役社長
曽和利光 著

こちらから引用させていただきながら、面接官の視点に立つことで、何を期待されているのかを知り、そこから面接対策に繋げていきましょう。

著者について

著者である曽和氏は、リクルート出身で、採用の世界では第一人者の人事コンサルタントです。学生向けにも著書もありますので、今後紹介していきますね。
今回、曾和氏の著書を引用させていただくのは、採用担当者にとって認知度が高く、曾和氏の考えが参照されていると考えても差し支えないと考えるからです。

面接官の視点

同書から引用させていただくのは66Pの「人となりを見るための四つの観点」です。
こちらから、自分たちがどのような視点で見られているか考えましょう。

一つ目 「一人でコツコツやってきたもの、自己完結したこと(独学の楽器演奏や資格受験)」よりも「チームでやったこと」です。

二つ目 「成功したこと」よりは「ピンチの時の経験」です。


三つ目 「好きなもの」ではなく、「嫌いなものや苦手なものに取り組んだこと」です。

四つ目 「短期間の事柄」よりも「長期間にわたる事柄を聞く」ことです。
採用面接100の法則 66P~67P 曽和利光 著

いかがでしょうか?
もしかしたら受験者側の立場とは真逆の考え方かもしれませんね。
私も指導をする中で、初めての方からお聞きするのは、「自己完結」、「成功談」、「好きなこと」、「単発」な事柄です。

ひとつひとつ詳しくみていきましょう。

自己完結よりもチームでやったこと

仕事とは多くの場合チームワークである 
【中略】
そのチームでの役割や自分が取った行動などをを聞くことで、その候補者の行動パターンや思考パターンを推測することができます。
採用面接100の法則 66P 曽和利光 著

あなたが学生であれば、仕事経験はありませんが、チームで何か取り組む機会は多々あったと思います。

クラス活動やアルバイト、サークルでも良いです。自分では、気が付かなくても、人と関わらずに何かを行うことはありません。たとえ勉強という個人の取り組みであっても、一緒に勉強会をしたり、ゼミや研究室で話し合ったことなども含めて考えてみましょう。

成功談よりもピンチの時の経験

面接とは、得てして「成功自慢体験」になりがちです。しかし、その「成果」は偶然かもしれませんし、【中略】
特に新卒など若年層においては【中略】「成果」といっても差はあって無きようなもの。
採用面接100の法則 66P~67P 曽和利光 著

著者が述べている通り、面接は「自慢大会」になりがちです。受験者としてはごくごく当然ですが、その志望先が人気であれば、面接官は似たような自慢話を何十人、数百人から聞かされます。

そして、学生であれば、それらの話に差を見つけることは難しい物です。
そこで、面接官は、「〇〇に成功しました」の話を聞いた後は、「その中で苦労はあったか?」と等と問い、その苦労のプロセスに目を向けます。そこで逆境をどのように乗り越えるのかを確かめています。

好きなものよりも嫌い・苦手なものへの向き合い方

仕事には、事務やトラブルシューティング、ルーチンワークなど、必ず「面倒で嫌なこと」が含まれているもの。好きなことばかりやっていくわけにはいきません。
採用面接100の法則 67P曽和利光 著

書いてある通りですが、仕事をしたことがない学生には、わかるようでわからない点だと思います。

よく語られるのは、例えば、
「私の強みは継続力です。
サッカーを小学1年生から大学4年まで約15年続けています。」
等と話されますが、面接官から見たら、言葉は悪いですが、
「好きだから続けられたんでしょ?」
と冷めた目で見られる場合があります。

反面、嫌いなこと苦手なことについては、まさに仕事に置き換えられます。
希望の配属先と異なるときや、初めて行う仕事など、仕事を続ける中で、全ての仕事に自分の「好き」がそのまま仕事になることはあり得ません。
苦手なことに取り組んだこと、例えば勉強でも、苦手なコミュニケーション克服のために取り組んだ接客アルバイトでも良いので、何か一つネタを持っておきたいですね。

短期間で完結したことよりも長期間にわたり継続している話

短期間で成したことは、単なる「一発屋」であったり一時的な追い風に乗っただけのものだったりと、再現性のないものである可能性があるからです。
採用面接100の法則 67P曽和利光 著

よく聞く話であれば、
「学際実行委員として集客を昨年の2倍にした。」
等の話をよく聞きますが、
「もしかして、昨年はコロナで小規模開催だった??」と聞いてみると、申し訳なさそうに「はいそうです。。。」と教えてもらったことがあります。

何かの要因で「一発当たった!」場合もありますので、必ずしもこの時のエピソードが妥当とは言えません。

学際実行委員で集客2倍にした話という当日の結果だけに目を向けるのではなく、1年間かけて計画を立て、コロナ禍という中でどのように取り組んで当日に至ったか。やはりプロセスに注目したいですね。

そもそも、仕事は、その時々の一発の仕事ではなく持続的です
面接官は、そうした長期の取り組みを聞くことで、受験者の能力や行動パターンを見極めようとします。

最後に

このように、面接官と受験者である皆さんとの間にはギャップがあります。
つまり、面接官が聞きたいことと受験者が話したいことは異なります。
確かに面接官も、あなたの良い点を見つけようと質問をしてくれます。
そういう意味では、皆さんはしっかりとアピールができるのですが、反面ネガティブなことを聞かれた時も、聞かれたことに素直に答えることが必要です。
ただし、質問の聴き方はネガティブであっても、結果的にみなさんの良さを見つける質問であることは忘れてはいけません

今回は面接官のいわば教科書からの学びでした。
こうした視点も今後取り入れていこうと思います。

今回はここまで。それじゃあまたね(@^^)/~~~
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