こどものヘルニアについて

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ヘルニアはこどももなるの?と思われる方もいらっしゃるかのではないでしょうか。
ヘルニア(脱腸)はおなかの臓器がお腹の外に飛び出した状態です。
今日はこどものヘルニアについてお伝えします。

こどもに多いヘルニアは鼠経ヘルニアと臍ヘルニアがあげられます。
鼠経ヘルニアとは
股のつけねの少し上のあたりから陰部にかけて膨隆する病気です。
こどもの場合は生まれつきの原因で発症するため、ほとんどが外鼠経ヘルニアです。女児より男児に多いです。

★原因
胎児期に骨盤部に発生した精巣が在胎7か月ごろに陰嚢まで下降してきます。これに伴って、おなかを覆っている腹膜が一緒に引きずられてくるため、腹膜に向かって突出するようになります。
(この腹膜の突出は刀のさやのような形をしているため腹膜鞘状突起と呼びます)
通常、この腹膜鞘状突起は出生前に閉塞して消失しますが、これがたまたま閉鎖せずに残ってしまうことがあります。この場合、おなかの中とつながっているため、泣いておなかに圧がかかった時などにこの袋の中に腸が飛び出し、脱腸になります。

★症状
鼠径部が突然膨隆することで発見されます。
通常、腸が脱出しただけで、それ以外の症状はありませんが、出口で締め付けられているので血行障害を起こすこともあります。
その場合、痛み・嘔吐・発熱を伴います。
放置しておくと腸や精巣を栄養している血管が頻回にしめつけられ、精巣が委縮してしまうこともあります。

★治療
脱出した臓器は徒手整復によって戻します。ただし、袋が残っている限り、脱出を繰り返すことになります。
手術によってヘルニアの出口を縛ることで治すことが出来ます。
1歳御南の鼠経ヘルニアは自然になおることもあると言われていますが、過度に期待して手術を遅らせることは適切ではありません。
嵌頓傾向にない場合は生後4~12か月以降に予定手術をすることがあります。少しでも戻りにくい場合は早期手術が適切なので、
泌尿器科の医師にご相談ください。
臍ヘルニアとは
へそが突出した状態でその中に腸管が飛び出した状態です。
おへそが完全にできあがるまでに臍ヘルニア
が発生します。

★原因
強い腹圧が加わることで臍の突出が起こることが原因です。
新生児の10人にひとりが発生するといわれています。

★治療
放置しても1年で80%、2年で90%が自然に治るといわれています。
ですが、圧迫療法によって効果があると見直されています。
圧迫療法は早ければ1か月前後で治ります。
大きいヘルニアの場合は長くなる傾向があります。
経過観察や圧迫療法で治らない場合や醜い形で治った場合は1,2歳で手術することもあります。
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